新型肺炎下の「おうち経済」 流れに逆らい猛烈な勢い

人民網日本語版 2020年02月13日16:27

新型コロナウイルスによる肺炎が広がる中、「おうち経済」が流れに逆らうように猛烈な勢いをみせている。食品のデリバリー、ネットショッピング、生鮮食品のEC、訪問サービスから、モバイルライブ配信、ショート動画などの分野へと広がりをみせ、多くの企業が次々とオンライン市場に乗り出している。「おうち経済」は登場してからかなりの時間が経つが、その基礎が個人の消費水準の向上やインターネット、物流などの産業の発展にあることには変わりがない。「工人日報」が伝えた。

福建省福州市鼓楼区天泉路の団地に住む方さんは、「新型肺炎の影響を踏まえて、旧暦の大晦日(1月24日)から今日まで、うちの家族は家から出ていない。食べるものや必要なものは全部プラットフォームで注文している。この春節(旧正月、今年は1月25日)連休は完全に家で過ごした。呼びかけに応じて、一歩も外に出なかった」と話した。

思いがけない新型肺炎の発生により春節連休は延長され、各地は企業活動や学校の再開時期を遅らせ、こうした中で新興消費モデルの「おうち経済」が家にこもって感染と戦う人々の1番目の選択肢になった。業界関係者は、「突如発展した『おうち経済』が今年の中国国内での春節経済の半分を支えるとともに、発展の可能性を広げた」との見方を示した。

過去3年あまりで利用者の伸びは今が最高

福州市民の陳軍さんは、「毎朝目覚まし時計をかけて、生鮮ECプラットフォームでその日に届いた新鮮な野菜を争うようにして買っている。家族の携帯電話も駆使して複数のアカウントを登録しているが、なかなか手に入らない」と嘆いた。

2月10日午前9時、複数の生鮮ECプラットフォームをみると、新鮮な野菜や肉類はどれも「入荷待ち」の状態だった。福州の生産ECプラットフォームの関係責任者は、「春節当日から、消費者のオンラインでの食料品購入ニーズが大幅に増加した。うちのプラットフォームは福州でスタートして3年余りになるが、ここ最近の利用者の伸びが最も大きい」と述べた。

家にこもり外に出ないことで、生鮮類ECプラットフォームの人気が高まり、日用品を主に扱うECプラットフォームも業務量が急増した。福州の某スーパーのECプラットフォーム責任者の李銘さんは、「今年1月の売上高は前年同期比50%近く増加し、1日あたりの注文件数が1万件を超え、平均客単価は100元(1元15.7円)を超えた。消費者がオンラインで購入する品目は多岐にわたり、穀物・食用油・米・小麦粉、インスタント食品、冷凍食品、ボトル入り飲料水などがある」と説明した。

中学校3年生の子どもがいる劉さんは、「学校の再開時期が遅くなり、授業がストップしても勉強をストップするわけにはいかないので、子どものためにオンラインレッスンをいくつか申し込んだ。全部で数千元で、オンラインレッスンにかかる費用はオフラインの補習クラスの半分くらいだ。どうせすることもないので、家で子どもの勉強をみている。じっと待っているわけにはいかない」と話した。

家にこもる際の必需品としての携帯電話は、自分と外の世界をつなぐ主要な紐帯だ。今年の春節には、中国の「おうち経済」が活発だった業界はデリバリー、ネットショッピング、生鮮EC、訪問サービスだけでなく、モバイルライブ配信、ショート動画、SNSなどの分野へと広がりをみせた。

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| おすすめ写真

ランキング