傅瑩氏「ミュンヘン安保会議で感じた西側の複雑な対中姿勢」 (2)

人民網日本語版 2020年02月21日13:00

確かに国際関係は人間関係と似ており、基本的な信頼を基礎に、協力と調整の関係を構築する必要がある。信頼の構築は、中国が国際社会の中心へと日増しに近づいていく過程において向き合わなければならない重要な課題だ。

■新型コロナウイルス対策での中国の国を挙げた努力に国際社会から同情と支持

世界保健機関(WHO)と赤十字国際委員会(ICRC)がミュンヘン安全保障会議に出席し、新型コロナウイルスによる肺炎と闘うために中国が払っている多大な努力と重い代償を重点的に紹介したうえで、支援の手を差し伸べ、防疫の闘いに共に力を尽くすよう国際社会に呼びかけた。WHOの専門家は、新型肺炎対策において中国の見せている強大な能力を認め、評価した。

中国に対する偏見が依然外部にはあるが、ミュンヘン安全保障会議では中国への同情と支持の声が次第に増えていった。欧州の実業界からは、的確に支援物資を集められるよう、必要物資の具体的リストを示すよう中国側に求める声も上がった。

ミュンヘン安全保障会議に出席して体得したことの一つは、中米関係が緊張し、悪化している時には、欧州等第三者の力の役割が重要であるのみならず貴重でもあるということだ。こうした国々の大部分は中米間の悪質な競争が国際関係に分断と瓦解をもたらすことや、科学技術分野における中米の切り離しが人類社会の進歩を阻害することを望んでいない。彼らは中国が世界共通の利益を守るうえでさらに多くの役割を果たすことを望み、中国が米国のように自国のみの利益を図り、多国間主義を選択的に利用する手法を取るのではなく、多国間主義を真に擁護することを期待している。これと同時に、彼らは世界構造が変化する中で欧州の利益と地位を守ろうとしてもいる。中米間の大競争の中で、欧州は身を外に置くことはできず、どちらか一方の側につくことも望んでおらず、自らの作用を強化しようとしている。欧州の遂行する抑制・均衡戦略は客観的に世界の多国間主義を強化する作用を果たす。従って我々は各パワーと多く意思疎通を図り、理解を増進し、運命共同体の構築を後押しする世界の共通認識を強化し、力を結集するべきだ。(編集NA)

「人民網日本語版」2020年2月21日

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