計画によると、中国は2022年頃に宇宙ステーションを完成させる予定。密閉された狭い宇宙ステーション内に地球環境に似た循環型生命維持システムを構築し、安定的に稼働させることは、宇宙ステーションの軌道上における長期運行のボトルネックとなる重要技術だ。新華社が伝えた。
中国宇宙飛行士センター(以下「同センター」)環境制御・生命維持システム室の卞強室長は「環境制御・生命維持システムは非再生から再生に向かうもので、国内には参考になる先例がない。2011年に技術難関突破と製品開発を開始してから、私たちは週末を土日二日連続で休んだことがないほど。最近ついに宇宙ステーション結合体の環境制御・生命維持統合性能試験が完了した」と述べた。
今後の宇宙ステーションの任務で、宇宙飛行士の船外活動時間が長く、操作・手順が増えることになる。これは船外活動服により厳しい条件を突きつけることとなっている。11日午後9時58分、同センターの船外活動服テスト室内にはまだ照明が灯り、明るかった。ここでは連続17時間を経て、軌道上真空環境が作り出された船外活動服テスト室内で、志願者2人が船外活動任務における実際のプリブリーズを行い、無事船外活動を完了させた。
説明によると、宇宙環境は過酷で、船外活動服は宇宙飛行士の命の安全を最大限に守らなければならない。そのため同センターの科学研究者は難関突破に取り組み、船外活動服の構造設計、服の耐用期間、効果や性能の改善を行った。
また、宇宙飛行士水上救命訓練場では16日、宇宙飛行士3人がめまいと蒸し暑さに耐え、狭い密閉された帰還モジュール内で、宇宙服を脱ぎ、水に強い服に着替えて船外に脱出し、エアーベッドに上がり遭難信号を発するという一連の操作をよどみなく行った。これで5日間にわたる宇宙飛行士水上自主船外脱出訓練が無事完了した。
宇宙ステーションの任務の難易度が高く、作業量が多いという特徴に焦点を絞り、同センターは厳しい状況を想定した宇宙飛行士の訓練を行っている。訓練内容は数十種増加し、訓練時間が以前の2倍弱に増えている。情報によると、新型コロナウイルス感染症も宇宙飛行士はその訓練を止めることはなかった。彼らはオンライン学習、動画学習、教員と共に隔離といった手段で訓練に励み続けた。
「長征5号B」キャリアロケットの初飛行が今年5月に成功し、中国の宇宙ステーションの軌道上建設段階の飛行任務の序幕を開いた。同センターの指導者によると、時間が少なく任務は多いため、「昼夜を分かたず休日返上」が多くの科学研究者の勤務の常態となったが、彼らは不満を口にすることなく全力で戦いに備え、宇宙強国の建設という偉大なる夢の早期実現に貢献している。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年9月22日