「天問1号」探査機、初の軌道途中修正を完了

人民網日本語版 2020年08月03日10:27

国家航天局の情報によると、中国初の火星探査任務の「天問1号」探査機の3000N軌道制御エンジンが20秒稼働し、1回目となる軌道途中修正を順調に完了し、引き続き火星に向かって飛行している。科技日報が伝えた。

今回の軌道修正まで、天問1号は宇宙で約230時間飛行し、地球から約300万キロ離れており、各システムのコンディションは良好だった。

今回の3000Nエンジンの点火により軌道修正が完了し、エンジンの軌道上の実際の性能が検証された。北京航天飛行制御センターによると、同エンジンの軌道上での稼働は今回が初めてだった。同センターは今回の機会を利用し実証実験を行い、今後の使用中の故障を防止する。

同センターの第1回火星探査任務型式チームの金文馬主任デザイナーによると、天問1号の1回目の軌道修正制御を実施するため、同センターは200本以上の正常飛行制御指令計画と、20件以上の緊急時対応マニュアルを作成した。これには現場で方針を決定し処置する必要のある緊急重大故障対策が含まれた。十分に準備を整え不測の事態に対応できるようにした。

探査機は地球から火星への遷移軌道の飛行中に、軌道投入の誤差、制御精度の誤差などから影響を受ける。探査機が長時間にわたり無動力飛行状態になるため、些細な位置・速度の誤差が徐々に蓄積され、大きくなる。そのため科学研究者は飛行任務中に、測量・制御システムに基づき探査機の実際の飛行軌道及び設計軌道の誤差を測定し、それに応じた探査機姿勢・軌道制御を行うことで、探査機が常に予定の軌道上を飛行するようにする。そのうち、軌道修正のタイミングの選択及び毎回の修正の精度が極めて重要になる。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年8月3日

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