少年・児童は国の希望であり、民族の未来だ。中国青年報社社会調査センターがこのほど6歳から14歳までの少年・児童を対象に実施した調査によると、15年後の自分について、回答者の75.0%が「希望と期待」を抱いていた。また、2035年に人生の目標を達成しているとする自信度は平均9.2ポイントだった。回答者の68.3%は満点の10ポイントと回答していた。中国青年網が報じた。
天津に住む小学3年の息子を持つ王虹さん(仮名)は、「成長の過程で、子供の理想も変わり、調整されていく。息子は小さい頃にテクノロジー館に行って、航空・宇宙飛行設備に触れたことがきっかけで、宇宙飛行士が夢になった。その後、ロボットが好きになり、大人になったらロボットの研究開発、設計をしたいというようになった」と話す。
北京の中学2年生・劉寧くん(仮名)は、物理とコンピューターが好きで、今後15年の「小さな目標」について、「学業において良い成績を収めたい。しっかり勉強して、才能を磨かなければ、夢をかなえることはできない」と話した。
調査では、回答者の67.3%が「今後15年の生活の計画をしたことがある」と答えた。そして、今後15年に一番達成したい小さな目標について、78.5%が「学業で成功を収める」と答えた。以下、「両親の健康(58.9%)」、「身心の健康」(50.8%)と続いた。
回答した少年・児童が達成したい人生の「小さな目標」には、「いい仕事を見つける」(48.7%)、「事業で成功する」(44.1%)、「幸せな家庭生活」(41.5%)、「一芸と呼べる技術を身につける」(40.6%)などがあった。
陝西省城固県の農村で教師をしている陳亮さんは、「全ての生徒が名門校に合格するというのは非現実的。でも、生徒には、『社会に役に立つことをすれば、自分の価値を見いだすことができる』と伝えている」と話す。
統計によると、15年後の自分について、回答者の75.0%が「希望と期待」を抱いていた。また、「自信・確信がある」(22.9%)、「落ち着いて冷静に捉えている」(19.6%)など、ポジティブな態度を示す選択肢のチェック率が、「漠然としていて不安」、「怖いので逃避したい」などのネガティブな態度を大きく上回っていた。
統計によると、2035年に人生の目標を達成しているとする自信度は平均9.2ポイントだった。以前、14歳から35歳までの青少年を対象に同じ質問をした調査では、平均8.1ポイントだった。回答した少年・児童のうち、満点の10ポイントの割合は68.3%と、青少年の31.8%を大きく上回った。
中国青少年研究センター少年児童研究所の孫宏艶所長は、「少年・児童のほうが、将来の自分の成長に自信を持っているのは、その成長の環境、生活している時代背景などと密接な関係がある。国の環境という大きな観点から見ると、21世紀に入り、中国の国民の生活水準は大幅に向上した。児童の成長環境は、過去と比べて安定し、快適になっている。国と家庭、個人は密接に関係しており、国に対する信頼は、少年・児童に安心感をもたらす」と分析する。
また、「家庭環境という観点から見ると、00後(2000年以降生まれ)の少年・児童の家庭生活は一層小型化し、以前のように数世代の家族が一緒に住むということはなくなっている。そのため、親とのコミュニケーションが取りやすくなり、世代間関係も一層平等になっている。保護者の国や社会、ひいては生活に対する見方は、少年・児童に直接影響を与える。少年・児童の両親のほとんどは改革開放(1978年)後の時代に成長し、その恩恵を享受したため、国に対する信頼が厚い。その他、今の世代の児童の両親が受けた教育水準も高く、子供の教育に対しても、より理性的、科学的な見方を持っている。子育ての目標もより現実的で、少年・児童にプラスの影響を与えるようになっている。親子関係、家庭環境が良ければ、少年・児童の安心感も強くなる。安心感があれば、少年・児童は、個人としての成長により強い期待を抱くようになる」と分析する。
その他、「学校の環境という観点から見ると、近年、教師の素質、能力も大幅に向上し、生徒との関係がより平等で、協調が取れるようになっている。授業において、少年・児童により多くのプラスのエネルギーを与える教育を行っている。その他、今の少年・児童はデジタルネイティブで、その成長の環境はバラエティーに富み、開放的。将来の長期的なビジョンや個人の成長についてもポジティブな判断をしている」との見方を示す。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年12月11日