中国、春運初日の鉄道利用者が前年比66%減の400万人

人民網日本語版 2021年01月29日15:48

例年は、湖北省・武漢市の高速列車車両メンテナンス基地から1日当たり60本以上の列車が出発するものの、今年は50本ほどにとどまっている。画像は高速列車の検査をする防疫スタッフ。

中国国家鉄路集団有限公司(以下、「国鉄集団」)によると、春運(春節<旧正月、今年は2月12日>期間の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制)の初日となった1月28日、中国全土の鉄道利用者数は前年同期比66%減の延べ400万人だったと試算されている。鉄道当局が運行を手配した旅客列車は6595本と、2020年の春運初日と比べて3307本少なかった(33.4%減)。人民網が各社の報道をまとめて報じた。

新型コロナウイルス対策が常態化する中で幕を開けた今年の「春運」期間中、中国全土の鉄道利用者は延べ約11億5200万人と、例年より目に見えて減少すると予想されている。2019年比で6割減、2020年比で約2割減の数字となる。

男の子のマスク着用を整えてあげる鉄道重慶区間の女性乗務員。

国鉄集団の李文新・副総経理は、「今年は、旅客輸送能力の上限を臨機応変に設定し、旅客輸送と貨物輸送を両立させる。利用者が増加する時間帯や地域の本数を拡大し、公益性を備えた鈍行列車81本の運行は引き続き行い、人々に基本的な移動サービスを提供する」としている。

北京駅党委員会の孫海申副書記は、「北京駅の利用者の状況からして、多くの市民が、『北京で春節を過ごそう』という呼びかけに積極的に応じており、学生なども混雑のピークを避けて北京に戻っている。今年の春運の利用者数は約45%減少するだろう。当駅は、今出稼ぎ労働者が春節に帰省できるよう、料金が安く、停まる駅が多い臨時旅客列車を運行する計画だ」と明らかにした。

民間航空を見ると、春運初日、予定されたフライトは8850便と、昨年の春運初日と比べて46.7%減となった。利用者数は延べ54万人と、2020年より71.2%減だったと試算されている。

道路利用を見ると、自家用車での移動を計画する人が増加していること分かる。中国国家発展改革委員会の連維良副主任によると、今年は、高速道路の渋滞が深刻になった場合、省政府の担当当局と担当者に報告する制度が採用され、渋滞の距離が10-15キロになり、しかも1時間以上続いている区間が報告されることになる。

江蘇省徐州東駅で、高齢者などオンラインで切符を購入できない人に、イラスト版乗車ガイドを通して、高速鉄道の切符の購入方法を説明する女性ボランティア。

今年は各当局が、高齢者の外出を重視し、サービスを提供している点は注目に値する。連副主任は、「各地は高齢者の日常的な外出の障害になっている状況を、真剣に洗い出し、調整しなければならない。そして、サポートが必要な高齢者に、健康コードの設定や利用サポート、駅員による改札、問い合わせ・案内サービスなどを提供する」と説明する。交通運輸当局は、現金決済や切符による乗車といった従来からの方法も引き続き使用するほか、健康コードを持たない人を対象としたレーンの設置などを通じて、スマート技術を使いこなせない高齢者の便宜を図るという。(編集KN)

「人民網日本語版」2021年1月29日

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