中国のゲームが海外市場で成功しているワケは?

人民網日本語版 2021年02月01日14:20

スマホゲーム「モバイル・レジェンド:BangBang(MLBB)」は、東南アジア競技大会で公開競技となったエレクトロニック・スポーツ(eスポーツ)の正式種目となっただけでなく、世界でダウンロード数が累計10億回を超え、インドネシアやフィリピンなどの東南アジア諸国の人気ゲームランキングに長期にわたり名を連ね、東南アジアのゲーム市場で現在爆発的人気となっている。中国新聞社が伝えた。

「MLBB」のように、海外市場で大ヒットしている中国のゲームは少なくない。「王者栄耀」の海外版「伝説対決―Arena Of Valor―(AOV)」から、ゲーム会社・米哈游(miHoYo)のオンラインゲーム「原神」、莉莉絲(Lilith Games)のカジュアルゲーム「剣与遠征(AFK Arena)」など、中国のゲームが海外に進出し、その勢力を拡大させている。

「MLBB」は、上海沐瞳科技有限公司が海外市場に打ち出した2つ目のゲームとなる。同社は発足当初、中国のゲーム市場は既に飽和状態であることを考えて、新しい道を切り開き、海外に進出した。レッドオーシャンである中国国内のゲーム市場は避けることはできたものの、同社の袁菁・共同創業者兼最高経営責任者(CEO)は取材に対して、「海外市場を切り開くほうが、実はもっと難しかった」と語る。

東南アジア各地のインターネットインフラは整備されておらず、モバイル通信料金が高い。また、一部の発展途上国のスマホは古いバージョンで、使えるパケット量も少ない。国によって異なる言語、サーバー、マッチングさせるチームメイト、対戦相手のタイプなどはいずれも解決すべき難題となった。

袁氏は、「『MLBB』が海外でヒットした理由は、それぞれの国に合わせて、トータルオーダーメイドを行ったから。良いゲームというのは、アイデアがおもしろいだけではない。ユーザーが『ウィークポイント』と感じている部分を、積極的に解決すれば、プレイヤーは自然とそのゲームに強く依存するようになる」との見方を示す。

「MLBB」が始めから海外に進出してヒットしたのに対して、「AOV」と「原神」は中国と海外市場の両方で花を咲かせた。米モバイルアプリ調査会社・Sensor Towerの統計によると、2020年12月、騰訊(テンセント)の「王者栄耀」の世界のApp StoreとGoogle Playにおける売上は2億5800万ドル(1ドルは約104.7円)、2019年12月と比べて58%増となり、世界のスマホゲームランキングでトップに立っている。

2015年にリリースされた「王者栄耀」の海外版「AOV」は2016年10月に海外でリリースされた。「AOV」の運営責任者・楊■(■は王へんに路)氏は、「現時点で、『AOV』の世界での布石打ちは完了しており、149ヶ国・地域で登録され、2億人以上のプレイヤーが登録している。海外に進出した騰訊の製品としては、デイリーアクティブユーザー数が初めて1500万人を超えたゲームだ」と説明する。

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