中国科学技術大学が24日に明らかにしたところによると、同大の潘建偉氏、朱暁波氏、陳宇翺氏のチーム、清華大学の馬雄峰氏のチーム、オックスフォード大学などの機関の科学者らは超伝導量子ビットを用い、5量子ビット誤り訂正符号の実験と模索を行い、超伝導量子システムで超伝導量子ビットによる量子誤り訂正の実行可能性を検証した。同研究成果はこのほど「National Science Review」に掲載された。科技日報が伝えた。
広い障害許容力を持つ量子計算を実現する上で鍵となるのが量子誤り訂正だ。量子誤り訂正における重要な一里塚は、シンプルな物理量子ビットより優れたロジック量子ビットの誤り訂正の実現だ。今後10年にわたり、汎用量子誤り訂正符号の実現が引き続き最大のチャンレンジと難題だ。
研究者はまず超伝導量子ビットの専門的な実験最適化を行い、100以上の量子ゲートを実現した。5量子ビット誤り訂正符号の実現に用いられる設備は、12ビット超伝導量子プロセッサだ。この12量子ビットの中から、研究者は5つの隣り合う量子ビットを選び実験を行った。これらの量子ビットは容量性カップリングによって最も近いビットと結合したものだ。詳細な校正と対ゲートパラメータの最適化により、1ビットゲートの平均忠実度を0.9993、2ビットゲートの平均忠実度を0.986とした。1量子ビット回転ゲートと2量子ビット制御フェーズゲートを使用するだけで、研究者はロジック態のエンコーディングとデコーディングを実現した。
これを踏まえた上で、研究者は理論上、コーディングプロセスをコンパイル・最適化し、最も近くの隣り合う制御フェーズゲートの数を8に減らした。最終的に機能が揃った5ビット誤り訂正符号の基本的な構成部分を実現した。汎用ロジック量子ビットコーディングを誤り訂正符号とした。研究者はその後、任意の1ビットエラーやロジック態のロジックゲートの操作など誤り訂正符号の鍵となる特徴について検証し、いわゆる「完璧なコーディング」を実現した。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年3月25日