日本が原発処理水を海洋放出へ もっといい方法はないのか

人民網日本語版 2021年04月14日16:17

日本政府は13日、東京電力福島第一原子力発電所の汚染処理水の海洋放出を決定した。この決定に対し、日本国民の間から不満と疑問の声が上がっただけでなく、中国や韓国などの周辺国も相次いで反対を表明した。海洋放出以外に、もっといい汚染処理水の処理方法が本当になかったのだろうか。中国中央テレビが伝えた。

おそらく多くの人が答えを考えつくだろうが、最も真実に近い答えを知ることはおそらく非常に難しい。日本政府が繰り返し行なう説明はこうだ。「日本は国土が非常に狭いので、地下埋設などの処理方法を取ることはできない」。水蒸気にして放出する方法などに比べて、海洋放出は操作がより簡単で、技術がより成熟しており、さらに重要なのはコストがより低いということだ。日本の環境専門家の中には、「既存の技術・方法によって、汚染処理水を陸地に貯蔵するというのが、今まさに採用しているやり方であり、実はこれこそ最良のソリューションだ。一方で、海洋放出は一種の怠惰で無責任なやり方だ」と言う人もいる。そして実際、日本は汚染処理水を自国内に貯蔵しないという方法を選択した。

清華大学環境学院の教授で、原子力環境工学教研所の王毅所長は、「現在の状況から考えて、放射性物質のトリチウムの濃度はまだ非常に高い。海に放出して海水によって希釈されると、1リットルまたは1立方メートルあたりの放射能濃度は低下するが、日本はまず汚染処理水を集めて、半減期を2-3回、できれば4回経過して放射能を減らすとよい。言い換えれば、これから30-50年間貯蔵して、それから海洋放出すればより安全になるということだ。また福島原発の事故発生から現在すでに10年が経過しており、メディアの報道によれば、日本にはこれまでに合わせて137万立方メートルの汚染処理水しか貯蔵されていないという。今後10年間に貯蔵される汚染処理水は間違いなくこの137万立方メートルより少なくなることから、日本には汚染処理水を集めて単独で貯蔵する能力が完全にあると考えている。そのためこのほど決定した海洋放出というやり方は、極めて無責任なものであり、世界の公衆健康と安全及び周辺国の人々の切実な利益を大きく損なうものとなる」と述べた。

日本政府は福島原発の汚染処理水の海洋放出を決定したが、隣国と友好的に話し合うべきではなかっただろうか。王氏は、「話し合いは絶対に必要だ。海はすべての人類にとって共通の財産であり、日本だけのものではないし、日本が好きなようにできる『裏庭の池』でもない。特に隣国である中国と韓国の両国に対しては、一言断りを入れるべきだ。また中韓などの検査測定能力のある国が、日本の汚染処理水のデータの真実性を検証すべきだ。放出は全プロセス、たとえば毎年の放出量や放出地点などについて、必ず情報を公開して透明性を確保し、環太平洋諸国の監督管理の下で行なわなければならない。そうしてこそ一つの国が取るべき責任ある態度だ。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年4月14日

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