ジャイアントパンダ国家公園管理局によると、同公園臥竜エリアがこのほど初めて赤外線カメラリアルタイムモニタリングシステムにより野生のパンダの映像をリアルタイムで伝送し、4日後に同じ地点で計写真4枚、動画2本を収め、再び野生のパンダを記録した。中国で初めて超短波伝送にパンダ顔認証技術を合わせ、野生パンダの動画によるモニタリングとリアルタイムのワイヤレス伝送を実現した。
臥竜管理局副局長を務める科学研究保護責任者の何廷美氏は、「これは構築したばかりの赤外線カメラリアルタイムモニタリングシステムで、まだテストの段階にある。牛頭山地域で超短波伝送赤外線カメラを20数台設置してから3日目で野生パンダをモニタリングした。それより前に別の地点に設置されていた20台のカメラは、四川キンシコウ、ヤマアラシ、シラコバト、マエガミジカなどの映像を続々と伝送していた。従来の赤外線カメラは人が定期的に森に入り保存されたデータを取り出す必要があり、モニタリングデータに大きな遅れが生じていたが、新技術は従来の問題を効果的に解消した。動物の活動状況をリアルタイムで把握し、赤外線カメラの状態をリアルタイムで知り、各地点の効果的なモニタリングを保証しているうえ、カバー範囲が広く、モニタリング地点が多く、太陽光で給電できるといった長所がある。我々は最近、高遠山のユキヒョウ生息地に超短波伝送赤外線カメラを設置しているところで、最も難しいユキヒョウの調査を加速したいと思う」と述べた。
ジャイアントパンダ国家公園管理局副局長を務める臥竜管理局党委員会書記の段兆剛氏は、「我々は今回、パンダ顔人工知能(AI)認証システムから送られてきた携帯電話ショートメール報告を通じ、野生のパンダが撮影されたことをいち早く知ることができた。同システムは臥竜で過去に撮影された大量のパンダの写真を学習した後、動物の顔の特徴によりパンダを見分けることができる。我々は現在、別の動物を見分けられるようトレーニングさせている。大量の機械トレーニングの蓄積により、動物を見分ける感度と精度を徐々に高めていく。今後は臥竜のすべての野生動物を見分けられるようになり、さらには局部の画面のみで見分けられるようになる。そしてデータを識別・選別し種類別にバンクに登録し、あるエリア内の一定期間内の野生動物の活動状況を統計する。こうすることで将来的に人の手による整理の時間を大幅に減らし、作業効率を効果的に高めることができる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年4月29日