貴州省黔東南ミャオ族トン族自治州丹寨県出身の王欣穎さん(21)は、6歳の時に、無形文化遺産・ろうけつ染めに触れ、19歳の時に、同県のろうけつ染め伝承人に認定された。新華網が報じた。
ろうけつ染めは苗(ミャオ)族の間で代々受け継がれてきた伝統の民間染色法で、色調はとても上品で、模様は優美。民族情緒と地域の特色にあふれ、第一陣の中国国家級無形文化遺産リストに登録されている。
2017年、貧困脱却の難関攻略が大々的に推進されるにつれ、丹寨県に観光スポット・万達小鎮が建設された。無形文化遺産の伝承人たちが、家賃無料で招聘され、補助金も提供されている。王さんは、家族と一緒にそこに、ろうけつ染め体験店を開き、観光客がろうけつ染めづくりを体験できるようにしている。同店には、ろうけつ染めづくり体験ルームがあるほか、王さんらはそこで商品の研究開発や販売も行っている。王さん一家は、以前、貧困者として登録されていたものの、貧困から脱却し、地元で有名な「ろうけつ染め家族」となった。
今年4月、上海ファッションウィークに招待された王さんは、「都市はとても美しく、ビルも高い。でも、故郷が一番自分に合っている。私を成長させてくれるのはろうけつ染めだけ。今後は、ろうけつ染めの要素を取り入れたおしゃれなアパレル商品を作り、一人でも多くの人にろうけつ染めを好きになってもらいたい」と話した。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年4月27日