復旦大学、ワイヤレス・省エネ・軽量のBMIチップを開発

人民網日本語版 2021年04月26日14:46

電極キャップをかぶった数匹のマウスが実験室内で素早く動き、パソコンに同時にカラフルな波が表示され、マウスの脳が出した極めて微弱な電気信号が完全に記録された。電極キャップには爪より小さいチップが隠されていたのだ。中国新聞網が伝えた。

24日に明らかになったところによると、復旦大学の「全ワイヤレス侵入式64ルートブレイン・マシン・インターフェース(BMI)チップモジュール」プロジェクトが、第8回中国(上海)国際技術輸出入交易会の「10大人気プロジェクト選定」で「代表製品」の称号を獲得した。

同プロジェクトは1枚のチップに64本の信号収集ルートを集積し、4メートル内の64ルートの全帯域神経信号の24時間連続の記録を実現。同プロジェクトの研究開発が成功するまで、世界の同分野には成熟した先例がなかった。海外の同類実用製品と比べると、エネルギー消費量は10分の1になり、重さは3グラム弱で、コストは半分しかない。

中国、米国、欧州などの国と地域は近年、脳科学計画を次々と開始している。脳の電気信号の収集・分析は脳を研究する重要な手段であるのに対し、BMIチップモジュールは関連する科学研究装置の中核部品だ。

研究チームによると、市場の同類製品と異なるこのチップの最大の長所は「ワイヤレス」だ。BMIシステムのほとんどは現在、実験室の動物に記録装置を取り付け、装置を電気ケーブルで外部の記録システムとつなげる必要がある。この接続方法は生物体の活動範囲を制限しており、ケーブルが絡まり、回転することで作用力が発生しやすく、生物体の脳を傷つけやすい。ワイヤレスBMIチップはケーブルの束縛から脱却し、生物体の自然の状態に近づいている。

「低エネルギー消費+長航続時間」は、同チップのもう一つの大きな特徴だ。研究開発チームはチップの回路設計を重点的に最適化し、そのエネルギー消費量を下げてから、同チップは24時間連続で稼働し、生物体の長時間かつ継続的なデータモニタリングを実現できる。(編集YF)

「人民網日本語版」2021年4月26日

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