このほどショッピングイベント「618」に関する報告書「2021年618国産品新消費インサイト報告」が発表された。それによると、インターネットがもつユーザーの便利さという優位性により、国産品や国潮(中国伝統の要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド)が新たな活気を見せている。スマートホーム、飲料品、おやつなどがユーザーの特に注目する品目で、Z世代(1995年代後半から2009年生まれの世代)の若者が国潮の新消費をリードする駆動力の中核になった。
「こんなにお得なのに、買わなかったら損」。このような衝動的な消費は、今年の「618」ではもはや主流ではなくなった。各ブランドの、型番ごとの優劣を比較し、「今だけのお得価格」か「史上最安値」かを見比べる……「618」の長いプレセール期に、人々は十分に準備をした。同報告によると、「618」に購入を決めた国産品はホーム用品、飲食品、服飾品・靴類・帽子類、携帯電話・デジタル製品、家電などが中心だった。
しかし新型コロナウイルス感染症の打撃を受けて、中国人の消費観は変わりつつあり、品質とブランドがキーワードになった。そして審美眼や品質へのこだわりも絶えず移り変わり、環境保護や「顔面偏差値」などが国産品の注目点になった。
ネットによる価格検索、購入者レビューのチェックなどが、人々が消費の決定前にいつもしていることだ。データを見ると、回答者の80.9%がよく国産品を購入し、国産品の魅力を感じる上位5位には、価格が手ごろ、品質がよい、高い信頼性がある、口コミで好評、購入ルートの多さが並んだ。
購入した商品TOP10の検索キーワードから見えてくるのは、国産品の引きつける力がますます多様化し、国産品を購入するのが一種のトレンドになりつつあることだ。そのうち「ホーム用品類」で上位に並んだ検索ワードは美しい外見、オリジナリティ、環境保護、機能的▽「食品飲料品類」は無糖、少量パッケージ、食事代替品、エネルギーなど▽「服飾品・靴類・帽子類」は合わせやすさ、質感、ミニマリズム、素材▽「携帯電話・デジタル製品」はハイビジョン、レンズ、折り畳みディスプレイ、5G▽「家電」は省エネ、静音、低炭素▽「化粧品・スキンケア製品」は「顔面偏差値」が注目されるほか、ニコチンアミド、アスタキサンチンなどの成分もよく検索されている。「生鮮食品」では原産地、ランクに注目するほか、半調理製品と翌日配達を求める人が多く、新鮮さと同時に、調理の手間がかからずすぐに食べられるものを求めていることがわかる。「クリエイティブグッズ・トレンドの玩具」のキーワードは、デザイナー、コラボ、限定版、オリジナルなどで、「ファン経済」と切り離せない。
国産スマートホーム用品がトレンドに 新一線都市で最も注目
国産品はトレンドも引き起こし、スマートホーム用品や飲料品・おやつなどが「618」でとりわけ注目を集めた新しい国産品になった。スマートホーム用品を例にすると、人気商品にはスマートスピーカー、掃除ロボット、スマートウォッチ、スマート冷蔵庫、スマートドアロック、スマートコンセントなどだ。国産ブランドが整ったビジネスチェーンを構築し、製品の間で相互接続が可能になり、アプリやインテリジェント音声などで操作ができて、市場で圧倒的な優位になっている。
国潮が盛んに発展する現在では、ユーザーの国産品への注目度は都市のレベルによって大きな違いがある。同報告によれば、新一線都市の人々は最も国産品に注目し、次は一線都市と二線都市だ。国産品に注目する上位10都市のうち、広州は圧倒的な勢いで首位に立ち、北京、深セン、杭州、上海が僅差で続き、さらに鄭州、成都、武漢、済南、東莞が続いた。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年7月2日