中国工程院院士の故・袁隆平氏が一生をかけて追い求めた2つの大きな夢の1つ、「穂陰で涼を取る」が最近、再びネットで注目を集めている。メディアの報道によると、重慶市で、稈長が一般的な稲の2倍になる「巨大稲」の面積15ムー(1ムーは約6.7アール)の試験栽培が成功した。ネットユーザーたちは、「これで袁氏の夢がかなう」と次々に安堵のコメントを寄せている。
国家ハイブリッド稲工学技術センター重慶サブセンターの情報によると、面積15ムーの「巨大稲」の試験栽培がこのほど、重慶市大足区拾万鎮長虹村で成功した。1ムーあたりの生産量は800キログラム以上にのぼる見通しだ。この稲は同センターが今年から大足区で試験栽培しているものだ。同センターの陳楊朴副センター長は、「これは袁氏のチームによる科学研究プロジェクトで、5-6年前には雛形ができあがっていた」と説明した。遠くを見渡すと、これらの稲はコーリャンのようにまっすぐに伸びており、稈長は2メートルにもなる。陳副センター長によると、この「巨大稲」の高さは一般的な稲の2倍で、「稲の中の巨人」と言える。「巨大稲の茎は太く頑丈で、病気と倒伏に強いうえ、水没とアルカリ性にも強く、さらに十分に栄養も供給でき、水生動物や哺乳動物のために日陰を作り、最良の生息地を提供する」と陳副センター長は語った。
このほか、この「巨大稲」が植えられている田んぼは水を深く貯めることもでき、「稲と魚の共生」プロジェクトによって農家の生産量と収入を増やすことができる。陳副センター長は、「来年には大足区、さらには重慶の広い地域でも『巨大稲』の栽培面積を拡大することを計画している。この『巨大稲』は、袁氏の『稲の穂陰で涼を取る』夢をかなえる良品種でもある」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年8月30日