「スケボーは生活の一部」
中国ではまだマイナーな存在だったころからスケボーをしている師さんと友人たちは、スケボーがメジャーなスポーツになるまでの過程を目の当たりにしてきた。
「初めの数年は、スケボーができる場所もなかった。公園内でも、団地内でも滑らせてもらえなかった」という。そして、コーチもいないため、師さんは友人たちと海外のビデオを見て練習し、自分でスケボーの動画を製作したり、コーチとしてスケボーを教えたりするまでになった。「スケボーに興味がある人が練習できる手段がどんどん増えることを願っている」と師さん。
2016年8月、国際オリンピック委員会(IOC)がスケートボードを東京五輪から正式種目として採用すると決めたことがきっかけなり、マイナーだったスケボーへの注目が一気に高まった。
オリンピックの正式種目となって以降、スケボーは多くの人に受け入れられるようになり、師さんによると、「マイナーだったスケボーが多くの人の視野に入るようになり、スケートパークも増えた。スケボーで滑ることができる場所が増えて、『街をぶらつく若者』と見られることもなくなった」という。
スケボーの魅力について、師さんは、「とても不思議なスポーツ。スケボーを持って、中国各地をよく旅行するけど、どこの街に行っても、スケボー仲間ができる。子供の時に一緒に遊んだ友達と一緒で、そのような仲間とは、損得を考えることなく付き合える。スケボーが好きという理由で集まって、とてもピュアな友情を築ける」と話す。
スケボーは、3-4歳の子供から、70-80歳の高齢者までが楽しむことのできるスポーツ。「年齢によって、スケボーを通して得たいものも異なる。若い時はトリックの難度を追求するが、その段階を過ぎるとスタイルを追求するようになる。でも、年を取ると、スケボーを滑り続けることが目的になる。それは、僕の人生に対する姿勢でもある」と師さん。
そして、「スケボーにしても、スキーにしても、僕にとって、スポーツというよりは、生活の一部となっている」と話す。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年10月19日