中国科学院量子情報・量子テクノロジー・イノベーション研究院の科学研究チームはこのほど、超伝導量子と光量子という2種類の量子コンピューティングの面で、重要な進展を遂げ、中国は世界で唯一この2種類の物理システムにおいて「量子優位性」の一里塚に達した国となった。新華網アプリが伝えた。
研究による難関攻略により、超伝導量子コンピューティング研究チームは、超伝導量子ビット数が66ビットの量子コンピューティングのプロトタイプ機「祖冲之2号」の開発に成功。ランダム量子回路サンプリングによる高速計算を実現した。現時点で最も速いスーパーコンピューターよりも1000万倍も早く、計算の複雑度はグーグルの量子プロセッサ「Sycamore」の100万倍以上に達し、超伝導システムにおいて、中国は初めて「量子優位性」の一里塚に達した。
また、光量子コンピューター研究チームは、113光子144パターンの量子コンピュータのプロトタイプ「九章2号」を構築。特定の問題の解決速度はスーパーコンピューターよりも、10の24乗ほど速く、光量子コンピューティングのプロトタイプ機のプログラミングと計算能力が増強された。
超伝導量子ビットと光量子ビットは、スケーラブルな量子コンピューティングを実現できると期待されている世界公認の物理システムだ。量子コンピューターの特定の問題に対する解決能力が、スーパーコンピューターを超えていることを「量子優位性」と呼び、量子コンピューティングの発展において1番目の一里塚となっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年10月26日