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人民財評「ディオールのやり方を我々は認められない」

人民網日本語版 2021年11月19日15:17

フランスのファッションブランドのディオールがこのほど注目の的となった。その原因は、上海でのショー「ディオールと芸術」で使用した写真作品が、アジア系女性を醜く描いていると指摘されたことだ。報道によれば、この作品中の人物は、暗く凶悪な目つき、くすんだ顔色、どんよりしたアイシャドーで、清朝風のネイルアクセサリーをつけている。多くのネットユーザーから、「不快な感じがする。西側のアジア人に対するステレオタイプな見方に迎合している」との声が上がった。

「これは美しいの?醜くしていない?」。ネットユーザーのこのコメントが代表的なもので、大勢の人の心の声を代弁している。大騒動を巻き起こしたこの写真を前にして、撮影した中国のファッション写真家の陳漫氏はどのように構想していたのだろうか。ディオールがこんな写真をわざわざ展示する意義は何だろうか。

ディオールが意識的にこの写真を使ったのか無意識なのかはわからないが、このような写真は到底人々には受け入れられないものだ。ネットユーザーを神経質だととがめるわけにはいかない。ましてや彼らの繊細な心を責めたり、何でも自分たちに当てはめて考えるなと批判したりしてはならない。この時代を生きる多数の人は、ディオールのこのようなやり方を理解できないだろう。このような写真はひどく現実離れしたもので、自信を持ち、優雅でおっとりしているアジア女性の真の姿にはほど遠い。

これはアートだという人もいれば、「美に対する基準は千差万別」と弁解する人もいる。しかし芸術はニッチなものであっても構わないが、人の道を外してはならない。

ネットユーザーによると、陳氏はディオールのために「中国十二色」という組み写真を撮影しており、これが今回の問題の写真に類似しているという。陳氏の創作の自由は保障されるべきだが、彼女は西洋の美的感覚に迎合した芸術イメージばかり生み出しており、ほめる気にならない。一方で、現実には多くの芸術家が、意識的に、または無意識に西洋を美の基準とし、西洋風を尊んでいることは確かで、これが妥当なことではないのは明らかだ。

今日の中国は活力と希望に満ち、中国人の顔には大国の風格と尊厳があふれている。新時代の芸術家としては、カメラを用いて豊かな中国の真実を記録する責任があり、生き生きした中国のストーリーを語り伝える責任があり、健全で向上する中国人のイメージを表現する責任があり、決してその逆ではない。

ディオールと「陳漫たち」は数えきれないほどのネットユーザーからの激しい反応を通して自身の不適切な振る舞いを見つめるべきであり、自分たちの行動を見直すべきだ。しかし現時点で、ディオールはこの件に関するいかなるコメントも発表していない。影響力を持つ多国籍企業として、ディオールは世論の疑問に答え、人々に説明する責任がある。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年11月19日

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