ここ数年、スマート技術の発展に伴って、ドローンが「人々の日常生活に飛び込んできた」だけでなく、応用シーンが開拓され続け、空撮、植物保護、電力、セキュリティ対策、測量などの分野での応用が日増しに成熟している。関係当局の予測によると、2025年をめどに、中国の民用ドローンの付加価値は1800億元(1元は約18.2円)に達する見込みだ。ドローン市場の急成長を背景に、新職業「ドローン操縦士」という新職業が登場した。19年には人的資源・社会保障部(省)が13の新職業の1つに認定したことにより、国のお墨付きを得たことを意味し、飛躍を始めたこの職業は今、引く手あまたの状況にある。「経済日報」が伝えた。
山西省太原市に住むドローン操縦士の張志峰さんは取材に、「ついこの間、西蔵(チベット)自治区に行ってテレビ番組シリーズ用のシーンをいくつか撮影した。ドローンに関わるようになったのは2015年のことで、その後、ドローン操縦免許証を取得し、18年から仕事で空撮業務を請け負っている」と話す。現在28歳の張さんは現地ではちょっとした有名人で、空撮の依頼がしょっちゅう舞い込むという。「空撮の撮影料金は日当で計算し、自分は一般的な状況では1日1200元と設定しているが、異なる機種を使用したり異なる環境で撮影したりする場合は少し加算する。平均で1ヶ月の収入は1万5千元前後で、まあ悪くないだろう」。
さきに北京市人的資源・社会保障局が発表した新職業の収入報告によれば、ドローン操縦士の年収の中央値は約12万5300元だ。同部が先に打ち出した予測では、ドローン操縦士の不足数は100万人に達する。複数の省や直轄市はドローン操縦士を不足する技術者リストにすでに加えている。
調査によると、ドローン産業従事者の大半が20-40歳で、中でも25-35歳の占める割合が半数を超える。業界関係者は、「ドローン市場がより専門化、合法化、規範化するのに伴って、操縦士はより高い専門的技術を備える必要が出てくるだろう。このことが技能トレーニング、検査認証などの産業システムの整備を促すことになる」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年1月10日