中国科学院青蔵高原研究所の研究者はこのほど、野外モニタリングデータ、70万の準メートル〜メートル級目視解釈サンプリング点、分解能30メートル衛星リモートセンシングデータなどを利用し、大スケールリモートセンシング森林限界自動抽出方法を研究開発した。2400キロメートルも連なるヒマラヤ山脈の森林限界の分布を全面的に示した。新華社が伝えた。
ヒマラヤ山脈の森林限界パノラマ画像(画像提供は中国科学院青蔵高原研究所)
森林限界は樹木分布の最高標高の境界線で、高標高地域の温暖化の指標とされている。ヒマラヤ山脈は世界で標高が最も高い森林限界を持ち、重要な研究価値がある。
研究によると、ヒマラヤ山脈の森林限界の平均標高は3633メートルで、東部地域の森林限界の高度は西部より約800メートル高い。この「東高西低」の分布を形成したのは干ばつや人類活動によるものだ。
研究では、今世紀末にヒマラヤ東部地域の森林限界が140メートル上がると予測された。中部と西部地域の変化は比較的少なく、それぞれ45メートル、6メートル上がる。東部の森林限界の上昇は、高標高固有種の消滅のリスクを高める。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年6月7日