王念文さんと王星火さん、林瑋さん、孫洋さんの4人は2019年に「スタイリッシュおばあちゃん」というチームを結成した。ネットにその生き方を記録するショート動画を投稿し、「50後(1950年代生まれ)」から「00後(2000年以降生まれ)」までの幅広い年齢層のフォロワーをゲットしてきた。
「スタイリッシュおばあちゃん」というネーミングは、4人がオシャレ好きでスタイリッシュであるためつけられた。しかし、定年退職する前の4人はそうしたオシャレとはあまり縁のない仕事をしていた。
まず、孫さんは元教師で、短大・高専で英語を専門に学んだ後、13年間にわたり教壇に立った。その後、服飾関係の貿易の仕事に携わるようになった。王念文さんも元教師で、大学の図書館で図書目録の作成や図書の紹介、推薦業務に携わる図書館司書として働いていた。王星火さんは、会計を専門に学んだ後、国有企業に就職し、定年退職するまで勤め上げた。身長180センチの林さんは元プロバスケットボール選手で、その後医学院で医学を学び、看護師になった。
4人とも身長が174センチ以上であるため、以前は1人で人込みの中を歩くときは、周りの目が気になって、いつもうつむきながら歩いたり、背を丸めていたという。そんな4人は2000年、高齢者を対象にしたモデル教室で出会い、親しみを感じ、すぐに意気投合して、次第に自信を抱くようになった。
それから20年以上の付き合いとなり、「ツーカーの仲」になった4人は、堂々と舞台に立てるようになっている。毎回イベントに参加する前には、朝早く起きて、鏡の前に座ってしっかりとメイクして、前もってコーディネートしておいた服を着て、さらに、互いにチェックし合うという。さらに、出番が近づくと、休憩室でウォーキングの練習をする。
スキーや乗馬、または運動をしている時、そして美しく着飾っている時も、この「スタイリッシュおばあちゃん」たちからにじみ出ている優雅で垢抜けたオーラは、常に「新しい」ものを追求しているからだ。「私たちは、目新しいことにいつも好奇心を抱いていて、チャレンジしてみるのが大好きなの。また、若い人たちと交流するのも大好き」と林さん。これもまた彼女たちの考える「スタイリッシュさ」であり、時代の流れに乗り、情報があふれる今の時代に、「目新しい物」にどんどんチャレンジしている。
チャイナドレスを着た4人が賑やかな北京の街中を歩き、中国の高齢者の新しい姿を披露すること、これはある意味、世界に中国を見る新たな視点を提供していると言えるだろう。
孫さんの嫁で、4人の活動を支えている張鶴さんは、「以前なら中国の高齢者と言うと、外国人はまず広場ダンスを連想していただろう。私たちの動画が海外にまで発信されると、あるフォロワーは、『ついに中国の中高年女性のイメージを覆す人たちが現れてくれた』というメッセージを寄せてくれた」と話す。
「スタイリッシュおばあちゃん」たちは、「私たちが海外でも注目されているということは、中国の高齢者のイメージをある程度代表できているということ。微力ではあるものの、一部の人の先頭に立ち、共にキッチリとしていて奥深さのある中国の高齢者のイメージを発信して、世界に幸せで豊かな私たちの生き方を見てもらいたいわ」と話した。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年2月24日