5G基地局を搭載した無人飛行船。(画像提供は取材先)
中国移動(チャイナ・モバイル)の5G基地局を搭載した無人飛行船がこのほど、重慶市でテスト飛行に成功した。科技日報が伝えた。
同システムは飛行船に搭載された5G基地局通信設備、緊急サポート設備、環境モニタリング設備などを通じ、飛行船と地上の2大プラットフォームを連動させ、通信サポート、環境モニタリング、高画質による鳥瞰、緊急時救援という4つの緊急サポート機能を実現している。
従来型の小型無人機基地局と異なり、飛行船には「滞空時間が長く、騒音が発生せず、エネルギー消費量が少なく、積載量が多い」という特徴がある。今回のテスト飛行に成功した飛行船の直径は6メートルで、積載量は13キログラム、通信、撮影、環境など複数種類の設備を搭載し、設計最大浮上高度は300メートル、不活性気体のヘリウムガスを充填しており、汚染が発生せず安全性が高い。滞空時間は7日以上で、一般的なドローンの3時間前後を大きく上回る。
無人飛行船に搭載された通信、撮影、環境など複数種類の設備。(画像提供は取材先)
中国移動(チャイナ・モバイル)の重慶支社である重慶移動の上級専門家の方東旭氏は、「飛行船は30分内に離陸でき、強風や激しい雨などの異常気象の影響を受けながらも、被災地と外界を結ぶ通信サポートネットワークを速やかに構築できる。また飛行船には拡声、照明、高画質赤外線設備が搭載されており、夜間、濃霧、森林などの野外捜索救助シーンで重要な役割を果たせる」と説明した。
同システムは緊急救援のみならず、過疎地の大型施工現場の臨時通信サポート、大型屋外監視サポート、森林保護、スマート農業、緊急時交通制御など複数のシーンにより多くの支援を提供できる。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年10月31日