電気温水器は輸出の注文が次々に舞い込み、電気毛布は生産も販売も好調で、電気ストーブには「追加注文ラッシュ」が起きている……冬が近づき、中国製の暖房設備が新たな輸出ブームを迎えている。データを見ると、今年第1-3四半期(1-9月)には、メイド・イン・チャイナの電気温水器や電気ストーブなどの欧州への輸出が急増し、輸出額は累計でそれぞれ1億6千万ドル(1ドルは約147.9円)、8億5千万ドルに達し、電気毛布の輸出額は前年同期比で46.1%増加した。
暖房設備だけではない。より長いサイクルで見れば、ここ数年、国際市場で一部商品の供給不足現象が起きるたびに、中国製品がすぐその「穴を埋め」、メイド・イン・チャイナの実力を大いに発揮してきたことが容易にわかる。
2020年に新型コロナウイルス感染症が世界中に蔓延した時には、海外の消費者の買いだめ志向が高まったことから、中国製の冷蔵庫や冷凍庫の海外進出が加速した。データによれば、20年の冷蔵庫の累計輸出量は同35.6%増だった。21年には海外の消費者の間でグリーンな移動手段に対するニーズが上昇し続けたことから、中国製の自転車が再び人気商品になり、通年の輸出額は同40%以上増の50億ドルを超えた。
中国製品の海外での好調な売れ行きは、中国企業がモデル転換・高度化と技術イノベーションを絶えず推進してきたことと切り離せない。
美的の生活電器事業部の譚成波・海外製品担当マネージャーは、「中国製の暖房設備の人気の理由は、主により安い価格、より充実した機能により、海外消費者のニーズにより一層合致したからだと言える。例年に比べ、今年は海外の消費者が製品の省エネ性能により注目するようになった。中国メーカーは開発投資を持続的に増やすことで、ファンヒーターの省エネタイプ発熱体を開発し、加湿モジュールと組み合わせて、熱エネルギーの変換効率を高めただけでなく、加熱時の快適性も向上させ、海外からの注文が増加の一途をたどることになった」と述べた。
賽迪研究院戦略研究センター研究室の孫海堯室長は、「暖房設備の販売の好調さは、中国の家電工場の製造能力の高さと密接な関係がある。中国の家電産業は長期にわたる市場競争の中で、種類がそろい、体系が整った産業チェーンと、グローバルな競争力を備えた特色ある複数の産業クラスターを形成した。またトップクラスの技術応用レベルと巨大な消費市場が中国の家電産業のグローバル競争力のさらなる向上のために着実な基礎を固めた」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年11月7日