11月7日には二十四節気の19番目「立冬」を迎える。寒気の襲来も増えるため、一気に気温が下がって冬入りするというケースも予想され、「ズボン下はもう履いた?」という「毎年恒例の挨拶」をする季節が到来する。北京協和病院・中医科の副主任医師・宣磊氏は、「気温が下がれば、上下のインナーを着るというのは当然の対策。また空気の乾燥や気分の落ち込みにも注意しなければならない」とアドバイスしている。北京青年報が報じた。
最低気温が5度以下になったら分厚いズボン下を
秋が深まる今の時期、免疫力の低い高齢者や子供は体を冷やしてはならないため、防寒に心がけるべきだ。また、若い女性は足やひざの関節が冷えて痛くなるのを避けるために、ショートソックスやストッキングを履くのはやめた方がいいだろう。体が冷えると、血液の流れが悪くなり、経絡の循環も悪くなるため、寝る前にお湯で足を洗ったり、足湯をしたりすると、血液の循環が良くなって、体の冷えを防止し、1日の疲れを和らげることができる。
最低気温が10度以下になると、生理痛やリウマチ、冷え症に悩まされている人などはズボン下を履くようにした方がいい。中国南方エリアなど、寒い上に湿度も高い地域に住む虚弱体質の人や高齢者は、室内で下半身が冷えていると感じた時には、ズボン下を履いたほうがいい。また特にこうしたトラブルを抱えていない成人の場合でも、最低気温が5度以下になったら、分厚いズボン下や靴下を履き、下半身が冷えて血液の流れが悪くなることで、体調を崩すことがないように注意したほうがいいだろう。
哀愁漂う秋は「空に向かって手を広げ」、体とメンタルの調整を
秋になり木々の葉が枯れ、日中が短くなって夜が長くなると、感傷的な気分に陥りやすい。この季節は普段からメンタルの調整に注意し、気分が落ち込んだ場合は適度な気分転換を心がけ、ポジティブで前向きな気持ちをキープするというのも、体調管理の上で非常に重要だ。
中医学では、体と心の両方を整えることを重視している。そこで、おすすめなのは「空に向かって、手を大きく広げる」という簡単な体操だ。経絡を陽気がスムーズに流れるよう刺激して、メンタルを調整し、元気を出すことができると同時に、硬くなった背中をほぐしたり、脊柱の痛み、痔の症状を和らげたりすることができる。
立った状態や胡坐をかいて座った状態で、頭を上げて、空に向かって両腕をしっかり伸ばし、両手のひらも水平にして上にあげ、頭の上で大きな皿を持つようなイメージで指も広げるとよい。息を吸う時は、片方の手を上に広げる動作を見ながら行い、同じ側の体が上に伸びるようにし、息を吐く時はリラックスするとよい。それを左右交互に計30回繰り返してみよう。
また普段の生活の中で、秋の美しい自然の景色を楽しんだり、ウォーキングやジョギングをしたりするのも、体とメンタルを整えるよい方法だ。文/宣磊(北京協和病院)(編集KN)
「人民網日本語版」2022年11月4日