人民網日本語版>>経済

大規模言語モデルが自動車コックピットへ 人と車のインタラクションが将来のトレンド

人民網日本語版 2023年04月20日16:35

 (画像著作権は東方ICが所有のため転載禁止)

(画像著作権は東方ICが所有のため転載禁止)

4月18日、中国の人工知能(AI)企業・商湯科技(センスタイム)の大規模言語モデル「日日新SenseNova」が、第20回上海国際自動車工業博覧会(上海モーターショー2023)に登場した。商湯の中国語の大規模言語モデル「商量SenseChat」と自動車コックピットとの融合モデルも初めて披露された。

商湯の絶影スマートカープラットフォーム(SenseAuto)のブースでは、バーチャルヒューマンの「桃ちゃん」が車内の状況を見ながら、ユーザーがほしいと思うサービスを積極的にユーザーに勧めていた。これは「日日新」の自動車コックピット内での実際の応用シーンとなる。

「車の中に(対話型AI<人工知能>の)ChatGPTが入っているみたい」と評価する来場者がいる。

商湯だけでなく、百度(バイドゥ)が対話型AI「文心一言(アーニー・ボット、ERNIE Bot)」を発表すると、長安汽車が他社に先駆けて真っ先に試行し、百度の量産型自動運転車「Apollo(アポロ)」と文心一言の能力を融合させることで、スマートカーの利用シーンに基づいた大規模言語AIインタラクションシステムを構築した。上海汽車集団傘下の智己汽車もアリババ・グループ(阿里巴巴)のクラウドサービス「阿里雲(Aliyun)」、対話型AI「通義千問」、スマートコネクテッドカー・ソリューション「斑馬智行」など、AI分野のトップコンテンツと提携して、ハイレベルの協力を模索している。

「新型自動車が大規模言語モデルにとってインタラクションの最大の利用シーンだ」。アリババの副社長と斑馬智行の連席最高経営責任者(CEO)を務める張春暉氏が上海モーターショー初日にアリババの新エネルギー車発表会で述べたこの言葉は、ずばり核心を突いている。

現在、大規模言語モデルの発展は産業実用化の重要な時期にさしかかり、産業シーンでのニーズとの高度な連携が産業の発展をサポートする上で重要な前提となっている。4月16日には、百度が開催したApollo自動車スマート化業務発表会で、コックピット図のマトリックス全体が発表されるとともに、「百度インテリジェントドライブ開放白書」も発表された。2022年11月末時点で、文心一言は業界別の大規模言語モデルを計11種類発表している。

自動車がより感情的に豊かになり、人と同じように思考するというのが完成車メーカーも自動車ソリューション企業も注目するこれからの目標だ。

大規模言語AIは今や自動運転技術の進化における中核的な原動力の1つであり、スマートカーの基本操作システムを再構築するものでもある。たとえば「商量SenseChat」なら、音声での指示をより正確に多元的に理解できるようにする上で、自動車のスマートコックピットが最適な応用分野になることは間違いないだろう。AI時代の今、スマート計算センターが自動運転業界の「新インフラ」になっており、大規模言語モデルと自動車のクロスオーバー協力はこれから中国の自動車業界のコアコンピタンスの1つになる可能性がある。(編集KS)

「人民網日本語版」2023年4月20日

おすすめ写真

コメント

ランキング

  • 全部
  • 経済
  • 社会
  • 政治