习专栏

太陽光発電グリーン水素モデルプロジェクト稼働 年にグリーン水素2万t供給

人民網日本語版 2023年07月03日10:29

中国石油化工集団有限公司(中国石化)によると、中国初の1万トン級太陽光発電グリーン水素モデルプロジェクトである庫車(クチャ)グリーン水素モデルプロジェクトが6月30日、順調に水素の製造を開始した。水素製造規模は年間2万トン。これは中国初の1万トン級グリーン水素精製プロジェクトの全産業チェーンの形成を示している。人民網が伝えた。

庫車グリーン水素モデルプロジェクトは中国石化新星公司が担当・実施する太陽光発電、グリーン電力輸送、グリーン電力水素製造、水素貯蔵、水素輸送、グリーン水素精製などのグリーン水素製造・利用全フローを統合した中国初の典型モデルプロジェクトだ。プロジェクトは新疆現地の豊富な太陽光資源により発電し、グリーン水素を直接製造する。太陽光発電、送電・変電線、電気分解法による水素製造、水素貯蔵・輸送、公共プロジェクト及び関連補助生産施設を建設した。電気分解法による水素製造能力は年間2万トンで、水素貯蔵能力は21万立方メートル、水素輸送能力は1時間当たり2万8000標準立方メートル。

世界でクリーンエネルギーとして認められている水素エネルギーは、CO2排出量ピークアウト・カーボンニュートラル(ダブル炭素)という目標実現を下支えし、エネルギーのモデル転換を推進する重要な担い手でもある。グリーン水素は太陽光や風力などの再生可能エネルギーの発電によって直接得られるもので、生産プロセスにおいて温室効果ガスがほぼ発生しない。国家エネルギー局は今年4月に通達した「2023年エネルギー活動指導意見」の中で、新型エネルギー貯蔵重要技術とグリーン水素製造・貯蔵・輸送技術の研究開発を加速させ、エネルギー貯蔵と水素エネルギーの規模化応用を推進すると打ち出した。

中国石化新星公司の関係責任者は、「同プロジェクトが製造するグリーン水素は現地の中国石化塔河煉化公司に供給される。既存の天然ガス化石エネルギーに代わり水素を製造し、二酸化炭素排出量を毎年48万5000トン削減できる。これは精製企業がグリーン水素を大規模利用し炭素排出量を削減するためのモデル効果を持つ」と述べた。

中国は現在、水素エネルギー産業の展開に取り組んでおり、水素エネルギー産業の発展のポテンシャルが徐々に発揮されている。国家発展・改革委員会と国家エネルギー局がこのほど通達した「水素エネルギー産業発展中長期計画(2021−35年)」の中で、25年までに中国は副生水素と再生可能エネルギーによる水素製造の現地利用を中心とする水素エネルギー供給体制をおおまかに構築すると打ち出した。(編集YF)

「人民網日本語版」2023年7月3日

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