2014アカデミー賞 馮小剛監督の「一九四二」が中国代表作品に (2)
中国語映画3作品がエントリー
AMPASがエントリー作品を発表すると、「華誼兄弟」も同情報を「微博(ウェイボー・ミニブログ)」の公式アカウントで転送し、選出を認めた。
今回のノミネート作品は、現地時間2014年1月16日に発表されることになっている。
2012年11月29日に公開となった「一九四二」は、それほど話題にはならず、興業収入も予想ほどには伸びなかった。ただ、9月27日に開催された中国最大の映画授賞式「金鶏百花映画祭」では、最優秀脚本賞、最優秀撮影賞、最優秀録音賞、審査員特別賞(作品特別賞)の4つの賞を受賞したほか、主演の張国立(ジャン・グオリー)が最優秀男優賞を受賞した。また昨年11月に開催された第7回ローマ国際映画祭では、コンペティション部門のサプライズフィルムとして初公開され、併設賞である撮影賞(A.I.C. Award for Best Cinematography)とゴールデン・バタフライ賞を受賞した。また、中国映画監督協会が開催した2012年度表彰会でも、6部門でノミネートされ、5つの賞を受賞した。
さらに、1日に発表された、中華圏を代表する映画賞・第50回台湾金馬奨のノミネート作品にも、「一九四二」、「一代宗師」、「失魂」がいずれもノミネートされているため、業界関係者は、同3作品は2013年の中国語映画を代表する作品と評価している。
「華誼兄弟」の株価上昇するか
上映期間中、「一九四二」の興業収入が「華誼兄弟」や業界内の予想ほど伸びなかったため、「華誼兄弟」の株価下落につながった。しかし、アカデミー賞にエントリーされたことが明らかになって以降、アナリストからは、株価が上がるのではないかとの予測が出ている。同社の株価は、9月28日に封切られた3Dアクションミステリー映画「狄仁傑之神都龍王(Young Detective Dee: Rise of the Sea Dragon)」の興業収入が5億元(約80億円)を突破し、上昇している。
AMPASが公式サイトにエントリー作品を発表するまで、中国の代表作品は発表されていなかった。そのため、国慶節(建国記念日)に合わせた連休(10月1-7日)期間中、王全安(ワンチュアンアン/)監督の「白鹿原(White Deer Plain)」が選出されるのではないかとの予測も出ていた。