ネットで大ブーム「半沢直樹」 実践すれば破滅=中国
中国メディアが見る日本 「部下の手柄は上司のもの、上司の失敗は部下の責任」−―。日本ドラマ「半沢直樹」はこのセリフによって、職場で働く多くの人々の心をがっちりと捉えた。中国でも大いに注目を集め、微博(ウェイボー・ミニブログ)で何度も熱い話題となった。ドラマに抑圧された自分自身の姿を見た多くの人々にとって、「やられたらやり返す。倍返しだ」と言い放ち毎回上司に逆襲する半沢直樹は、新しいヒーローとなった。しかし、このように怒りをぶちまけて職場の危機を解決する方法は、「まさに職場で破滅する方法を説いた素晴らしい教材」と指摘する人もいる。
■上司に歯向かう半沢直樹にネットユーザーが歓喜
最近、人気の高いドラマは少なくないが、日本ドラマ「半沢直樹」はその中の一つだ。「半沢直樹」は一体どのぐらい人気があるのか?日本ではツイッター上にサウナ浴場施設のリラックスルームで休んでいる人全員が「半沢直樹」を見ている写真が投稿され、一気に3万を超えるリツイート数が記録された。その写真には大和田常務が必死の形相で怒鳴るアップの顔が映っており、これも幅広い中国ネットユーザーの注目を引きつけた。同ドラマは先日最終回を迎えたが、その視聴率はここ30年で最高のドラマ視聴率を記録し、新世代の「神ドラマ」となった。
中国でも同ドラマを徹夜してまで熱心に見る人が少なくないが、このドラマは確かに通常のドラマとはひと味違う。恋愛要素もなければ、商業ドラマでよく見られる金持ちのドロドロした恩讐も描かれていない。劇中の主人公は銀行の融資部課長で、担当している業務において様々な危機が発生し、それぞれの企業とコミュニケーションを取りながら、銀行内外の様々な敵と格闘していく。
もし仕事でトラブルが生じ、上司が犯したミスの責任を取らされるとしたら、あなたはどうするだろうか?もし、内部で聞き取り調査に呼び出されたら、「はい」、「いいえ」、「申し訳ありません」の3つの答えの選択しかないのだろうか?半沢直樹が劇中で見舞われる困難は、職場で働く人間なら誰しも実際に遭遇する可能性があるものだ。半沢直樹は「やられたら、やり返す。倍返しだ」の原則によって、毎回困難の中で敵に逆襲し、上司と戦い、最終的には大和田常務を土下座させた。その気骨に溢れる言動は見る人の心を熱くさせた。
「日本であろうと、中国であろうと、このドラマは上司に対して内心怒りを抱きながら口に出せないサラリーマンにとって、日頃のうっぷんをはらせる最高のドラマだ。毎回、半沢直樹の逆襲は見る者の気持ちをすかっとさせる」と感想や評論を綴るネットユーザーもいる。