元従軍慰安婦・万愛花さん、8日に埋葬
旧日本軍「慰安婦」被害者として、中国人としては初めて日本政府に訴えを起こした万愛花さんが4日未明、波乱に満ちた生涯を閉じた。万愛花さんの告別式が8日午前、山西省陽泉市盂県で行われ、養女の李拉第さんがメディア記者に対し、「私は、母の最大の願いを叶えるため、彼女の遺志を継いで日本政府との裁判を続ける」と決意を語った。北京青年報が伝えた。
中国人慰安婦民間調査の第一人者である張双兵氏が、万愛花さんの告別式で司会を務めた。張氏は8日午後、告別式の様子について「同郷の人々や一般市民約160人が、万さんと最後のお別れをした。告別式は非常にスムーズに進行し、私もとても安堵した」と語ったほか、正義を貫こうとした彼女の想いが実現するよう、今後も手伝っていきたい。李拉第さんは高血圧気味なので、彼女の自宅で本人に代わって用事を済ませ、今帰ってきたところだ」と述べた。
李拉第さんは、8日午前に行われた告別式で「母の生前の最大の願いを叶えるため、私は日本政府との裁判を継続していく。日本政府からの謝罪を得るまで、できる限りの努力を続け、天国の母を安心させてやりたい」と語った。
張氏は、「李さんはすでに60歳を超えた。一昨年に夫、昨年に息子、今年に入り母が次々とこの世を去り、身内の不幸が続いている」と語った。「日本政府に対する訴訟を続けていく彼女をどのようにサポートしていくのか?」という記者の質問に対し、張氏は、「日本の裁判では、すでに最終審で判決が下された。我々ができることは、政府が外交ルートを通じて解決の道を切り拓いてくれるよう期待するだけだ。訴訟費用を賄うための資金も尽き果てた。正直なところ私は疲労困憊の状態だ」と答えた。
万愛花さんは、1992年以降何度も日本に足を運び、国際公聴会や訴訟に関する会合に出席した。しかし、彼女がこの世を去るまでに、日本政府が公然と罪を認め、損害賠償の支払いに同意することはなかった。だが、彼女が元慰安婦であることを最初に名乗り出た勇気のおかげで、当時性的暴力の被害に遭った多くの中国人女性が、旧日本軍の暴行に対して声を上げ、訴えを起こす気持ちになった。
今、当時の「生き証人」たちは続々とこの世を去っている。しかし、健在している人々は、過去の屈辱を清算し、正義を貫くことを諦めてはいない。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年9月9日