中国市場で日系車回復が顕著 侮れない勢い
釣魚島(日本名・尖閣諸島)を発端とする領土問題が起こったことで、日系車のマーケットは紆余曲折をたどり、業界から注目を集めてきた。実際、一つの事件を投げやりにした影響で、日系車はここ数年の市場はずっとアップダウンを繰り返している。この起伏は多くの要素から起こっており、販売数の変化だけでなく、さらに重要なのは、市場での販売評価額の変動だ。目下の状況の分析では、日系車市場は回復してきており、これからの勢いは侮れない。新民晩報が伝えた。
通常の状況では、自動車の販売台数と市場販売額は関係性がある。だが、時に販売台数は増加しているのに販売額は下がっていることがある。これは市場での評価が販売台数についていかずに増加しているのだ。また販売台数が減少しても市場での評価が上がることもある。これは市場での評価は反対に高まっていることを証明している。ここ数年の日系車市場はこのような状況を余すところなく表現しているといえる。
2009年、中国の乗用車販売は1000万台(実質販売台数1033万1300万台)の市場が新しいスタートとなった。日本政府が引き起こした領土問題の茶番劇によって、中国で作られている日系車の市場での動向はほぼ以下の4つの時期(段階)に分けることができる。
第一段階は、2009年から2010年で、日系車は世界金融危機に対応した中国の優遇策により、販売台数、市場価格ともに上昇した。特に市場販売評価額は上昇し、2009年には日系車の乗用車販売台数は219万6600台と中国の乗用車販売台数全体の21.26%を占めた。なかでも日系車のセダンは185万7400台とセダン販売台数の24.85%だった。この年、乗用車、中でもセダンについては販売台数が日系車販売史上最高を記録した。つまり、市場で販売されるセダンの4台に1台は日系車だったという意味だ。2010年の日系車乗用車の販売台数は268万8400台で中国の乗用車販売台数全体の19.54%だった。うち、セダンは215万8600台を売り上げ、セダン販売台数全体の22.74%だった。この年、販売台数は上昇し続け、市場価格はやや下がり気味で、これは日系車の市場競争力がほかの国のブランド車に比べやや劣っていたことを意味する。「旧型の車種で新型車が少なかったことが日系車の競争力に影を落とした」というのは、自動車業界、消費者が共通で与えた評価である。