世界企業500社番付 中国にとってどんな意義がある?
2013年度の中国企業上位500社ランキングがこのほど発表された。世界企業上位500社ランキングでは、大陸部企業86社がランク入りし、前年を数社上回った。中国企業の進歩に喜びを感じるだけでなく、中国にとって世界企業500社番付がもつ意義はランク入り数にとどまらないことを認識する必要がある。中国経済のグレードアップを背景として、世界500社番付が中国にとってどのような意義をもつかを改めて考える必要がある。人民日報が伝えた。
中国は世界の大国であり、一定数の、それなりの国際的位置づけの世界レベルの大企業を抱えるべきであり、大国としての実力を備えた産業の奥行きを備えるべきであり、開放が進んで包容力のある社会主義市場経済体制と地域の発展環境も備えるべきだ。こうした観点から考えると、世界500社番付が中国にとってもつ意義は、企業の数というプライドが感じられる点だけにとどまるものではなく、発展に向けた企業の質や中身の向上という観点に基づいてより多くの努力の方向性とより長期的な取り組みの目標を探ることにあるといえる。
今年の世界500社番付入りした大陸部企業をめぐる明るいニュースとして、産業の奥行きという点で飛躍を遂げたことがある。一定数の大企業を生み出せるかどうかは、産業の発展が成熟したかどうかの指標であり、世界500社番付入りした企業の産業分布という側面から中国の産業の発展ぶりがうかがえる。今年ランク入りした86社は産業52分類のうち26産業に及び、昨年はなかった電子・電気設備産業、エネルギー産業、製薬産業が加わり、産業分布という点で大きく進歩した。競争上の優位点を考えると、中国企業は主に低コストの製造業と低コストの研究開発で優位に立っており、こうした企業の多くはスケールメリット型、労働集約型、資源コントロール型の企業だ。今年新たにランク入りした16社のうち、石炭や有色金属などの資源消費型産業の企業が8社に上る。今年世界500社番付入りした米国企業をみると、企業数が132社と多いだけでなく、企業が46産業に広く分布し、中国企業より産業の奥行きが深いことがより重要な点だ。この132社の競争上の優位点をみると、コア技術の独占、ブランドの営業販売、供給チェーンの管理に一層集中しており、世界の産業の分業の中で主導権を握りやすいといえる。米国に比べ、中国の世界500社番付入りした企業には戦略的新興産業の企業が非常に少なく、今必要なことはコストや資源の投入頼みの従来型の発展ルートから脱皮し、イノベーションの駆動と産業のグレードアップでより多くの取り組みを進めることだ。