交通運輸経済が好転 経済回復を反映するバロメータに
第1-3四半期の交通運輸経済は、第1四半期に低迷、第2四半期に安定化、第3四半期に全体的に好転という流れを示した。交通運輸経済はマクロ経済情勢の発展とほぼ足並みを揃えており、経済発展のバロメータとなっている。ゆえに第3四半期の交通運輸経済に改善が見られたことは、マクロ経済全体の安定的な改善を、異なる側面から反映している。人民日報が伝えた。
具体的に見ていくと次の原因がある。まず第3四半期の貨物輸送量は9.9%増となり、上半期比で0.4ポイント増となった。これは第3四半期の輸出増加率の上昇によるものだ。第2四半期の輸出は減少したが、第3四半期には5%以上の増加が見られた。これは港湾の貨物取扱量の比較的大幅な増加によっても示されている。
次に、工業復興のけん引だ。第3四半期の一定規模以上工業企業増加値は、第2四半期比でほぼ2ポイント増加した。これを受け、工業と関連する原材料・製品の輸送が大幅に増加する。そのため貨物輸送量は第3四半期に、9.9%という二桁台に迫る増加を見せた。
さらに、第3四半期の乗客運送量は5.9%増で、上半期比で0.2ポイント増となり、回復の流れを示した。これは交通システムの改善、観光サービスの成長と関連している。
交通運輸経済は好転の流れを示しているが、マクロ経済の好転の基礎は固められていない。全体的な需要が伸び悩み、エネルギー関連の石炭・電力・石油・運送が低迷している。安定成長に向けた国家の一連の政策、不動産市場・建設業界の回復は、これらの関連要因を受け変化を示す可能性がある。
ゆえに第3四半期に経済成長を促した要素は、第4四半期に一連の問題に直面する可能性がある。まず外部環境だが、欧米と新興市場に変動と不確定要素が存在し、人民元相場の上昇の影響も現れ始める。次に投資拡大の勢いは維持しがたく、年末に地方投融資が債務返済期間に入る上、民間投資も低迷している。さらに祝日・公務の消費が政策による大きな影響を受け、第4四半期と来年第1四半期の消費指標が低下する可能性がある。また、大規模な経済改革により、マクロ経済が大きな影響を受ける。ゆえに来年第1四半期の経済成長は、依然として大きな圧力を被ることになる。これを受け交通運輸業の好況も、持続が難しくなるだろう。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年10月23日