中国の月探査水準、世界の「第二集団」トップに
中国の月探査機「嫦娥3号」は14日午後9時頃、月面の「虹の入江」への着陸に成功した。中国が国際月探査の「第二集団」をリードする地位を固めたことを意味する一歩となる。
米国は1960年代に有人月面探査を成功させ、中国の隣のインドは今年火星探査機を打ち上げた。中国が着陸機と月面ローバーを月に送ることに、どれほどの意義があるのか。そんな疑問を持つ人もいるかもしれない。
この疑問に答えるにはまず、宇宙探査が主に3つの分野、人工衛星と有人宇宙飛行、宇宙探査に分かれることを理解する必要がある。宇宙探査は普通、月の探査から開始される。月が地球に最も近く、月探査が技術的に実現しやすいからである。火星探査、金星探査、木星探査などがこれに続く。太陽に近い水星の探査はずっと後になる。
月探査では現在、各国が二つの集団を形成している。第一集団は米国と旧ソ連である。人類の月探査は無人探査・有人着陸・月面滞在に分けることができるが、米国は最初の二つを完了している。月探査とアポロ有人月面着陸である。ソ連は、有人着陸には技術問題で失敗したが、無人探査は完了し、周回・着陸・帰還の3つをいずれも成功させている。
月探査の第二集団には、欧州と日本、中国、インド、さらに今後月探査をする意向の韓国、英国、ドイツなどが挙げられる。現在、欧州と日本、中国、インドはすでに月周回を成功させている。欧州が03年に「Smart-1」号を打ち上げたのが最初で、07年には日本が「かぐや」を打ち上げ、中国も同年に「嫦娥1号」、インドも08年に「チャンドラヤーン」を打ち上げた。これらはいずれも月軌道を周回する探査機である。
これらの国々は現在、探査機を月面に着陸させる月探査の準備にとりかかっている。衛星周回探査が月全体に対する一般調査だとすれば、着陸探査は月面の特定地域に対する詳細調査と言える。着陸探査は、直接的で豊富な月面探査データの取得を可能とし、月への理解をさらに深めるものとなる。
【特集】月探査機「嫦娥3号」