2014年8月31日  
 

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日本の「ミセスワタナベ」から中国の「大媽」へ

人民網日本語版 2014年08月31日09:31

 中国と日本の経済発展には多くの類似点がある。日本は第2次大戦後に急成長し、世界第2の経済国にまで上り詰めた。中国は21世紀に急成長し、日本に代わって世界第2の経済国となった。金融の世界では一時、日本の「ミセスワタナベ」現象が話題となったが、最近は中国の「大媽」(ダーマー、「おばさん」の意)が話題となっている。「楚天金報」が伝えた。(文:水皮・著名経済評論家)

 片方が「ミセス」、もう片方が「大媽」で、あまりにも似ていることに気づくだろう。「ミセスワタナベ」は、日本の裕福な家庭の主婦が財テクをしているというイメージで喧伝された。だが流行は移り気で、「ミセスワタナベ」はもう過去の言葉。最近は「大媽」がたびたび話題にのぼる。その金市場での動きが注目されているが、結果はあまり芳しくない。「大媽」は、下がる時にばかり買いたがる。

 株式市場にはまだあまり姿を見せない「大媽」だが、上海総合指数のこれからの動きによっては一挙に市場に入ってくるかもしれない。2500ポイントを超えてからというのが私の見立てだが、その理由は簡単だ。2500ポイントまでは資金の駆け引きの場となるが、それを超えれば資金の流れは大量となる。ここ数年の指数は高くても2440ポイントにしか行っていない。

 2500ポイントという数字は過去を振り返るとおもしろい。05年に市場が活発になった時、私は06年末での2500ポイント超えを予想した、結果的には05年末までに2650ポイントに到達してしまった。だが今の2500ポイントは当時のそれとは違う。当時の市場には非流通株も含まれ、指数が6124ポイントに達しても流通市場の時価額は7兆元(1元は約16.9円)から8兆元にすぎなかった。だが現在は2000ポイントでも流通時価は21兆元近くに達する。2500ポイントを今実現するには、前の3倍のエネルギーが必要になるだろう。

 これは悲観ではなく、客観である。現在の証券市場の市況は「ニューノーマル」であり、政治や自信、評価額見直しに左右された市況でもある。つまりは中国経済の調整周期における市況である。価値評価の見直しや開放政策の市況である。投資家はQFII(適格外国機関投資家)が一部、RQFIIがもう一部、まもなくスタートする「滬港通」(上海と香港との相互株式取引)も一部。預金移動の投資はその後に来る。この動きを見るには、銀行預金高の変化が参考となるが、これが急激に減少していたら「大媽」ら個人投資家が入って来て株価上昇の周期が満ちたということだ。

 ただ指摘すべきなのは、中国の「大媽」も日本の「ミセスワタナベ」も投資の世界のちょっとした現象にすぎないということだ。専門性を欠いた財テク現象、大衆の財テク現象であり、経済発展過程の副次的な現象にすぎない。指標としての意義はあるが、あまりこれに期待するとむしろ逆指標にもなり得るから要注意だ。(編集MA)

 「人民網日本語版」2014年8月31日

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