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日本はいくら平和国家のふりをしても、そうは見られない

人民網日本語版 2014年08月26日13:29

 日本の陸上自衛隊はこのほど静岡県東富士演習場で「富士総合火力演習」を実施した。毎年実施される定例演習だが、今回の演習は日本の安全保障政策における2つの重要な趨勢を反映している。(文:蘇暁暉・中国国際問題研究院国際戦略研究所副所長。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 第1に、日本は釣魚島(日本名・尖閣諸島)の領有権奪取を堅持し、その行動のための準備をしている。今回の演習のキーワードは「島嶼奪還」だ。演習は「釣魚島(日本名・尖閣諸島)周辺での中国の活動が活発化し、南西諸島防衛が重要な課題となっている」ことを背景に、「敵が島嶼を占領した」と想定。日本は演習の3段階ももっともらしく公表した。第1段階は事前配置部隊による対処。第2段階は主力部隊の機動展開・進攻。第3段階は「占領された」島嶼の奪還だ。

 日本側が釣魚島を放棄することはなく、「島嶼奪還」のために準備をし、若干の「実戦」計画もすでに策定していると中国側に伝えたいのは明らかだ。この点を中国ははっきりと認識すべきだ。

 第2に、日本は軍事化の道を突き進み、集団的自衛権の行使を引き続き推し進める。総合火力演習は元々陸上自衛隊の年度演習において最大規模の実弾射撃演習だが、今年の演習はことのほか威勢がよかったようだ。24日に自衛隊は公開演習を実施。自衛隊員約2300人、戦車など80両、火砲60門、戦闘機20機、その他軍用車両600両が参加し、実弾約44トンを使用した。大量の人力と武器の投入は、武力発展への決意を十分に示すものだ。

 日本政府は今年集団的自衛権の行使容認を強行し、争議の的となった。今回の演習は行使容認後初の大規模な公開演習であり、日本国内外の報道陣や民衆約2万9000人が見学した。日本政府は今回の演習の特殊な意味をはっきりと理解している。自衛隊の武力を大いに誇示し、集団的自衛権行使問題における政府の強硬姿勢をはっきりと示すことだ。日本は「中国の脅威」を大げさに宣伝することで、安全保障政策の「規制緩和」への支持を取りつけることを期待している。

 だがこれは恐らく誤算だった。今回の総合火力演習によって、日本のいわゆる「積極的平和主義」なる理念は再び話のつじつまが合わなくなった。安倍氏は頻繁に外遊し、様々な場で「積極的平和主義」を説明・宣伝している。日本は武力強化によって国際平和・安定維持にさらに大きな役割を発揮できるようになるのだから、国際社会は日本が戦後秩序を打破するのを支持すべきだと証明するのが、その中心目的だ。だが今回の演習で自衛隊が演習の目標を「島嶼奪還」と定めたことで、日本の軍事力強化の真の意図がたちまち露呈された。日本が釣魚島を不法に「国有化」した後、釣魚島は中日交互管理・コントロール下にあり、情勢が比較的安定し、衝突などは勃発していない。

 こうした中、日本によるいわゆる「奪島」シミュレーションは、事実上独り相撲であり、平和促進のためでないのみならず、戦争を引き起こすものだ。日本政府は民衆の不満や不安をさらにかきたてるだろう。日本の民衆は現在すでに政府に多くの不満を抱いている。日本経済は厳しい試練に直面し、「アベノミクス」は先行き不透明で、消費税率引き上げは庶民の生活に直接影響を与えている。日本の民衆は集団的自衛権の行使容認によって市民が戦争に巻き込まれる恐れも憂慮している。だが安倍政権は見て見ぬふりをし、政府が多額の負債を抱える中で約3億5000万円を費やして演習をし、防衛省は2015年度の予算を増額すると公言している。こうした中、民衆が演習を見て感じたのは、恐らく国の強大化への自信ではなく、反対に国と自らの今後の運命に対する憂慮だろう。

 また、日本が自ら、または他国を引き込んで一緒に「島嶼奪還」演習を行っても、釣魚島の領有権の属性は変えられず、国家の領土主権を守る中国の決意が揺らぐこともない。いかなる国であれ、中国の領土を武力で奪い取ることは不可能だ。(編集NA)

 「人民網日本語版」2014年8月26日

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