金融業界の上層部の給与制限で、大きな動きがあるとみられる。「金陵晩報」が伝えた。
中国共産党中央委員会・中央改革の全面的深化指導チームの第4回会議が今月18日に行われ、中央企業(中央政府直属の国有企業)の主要責任者の給与制度改革について話し合った。不合理なほど高額の給与を調整し、中央企業責任者の職務上の待遇や業務関連支出を合理的に確定するとともに厳格に規範化した。また「中央政府が管理する企業の主要責任者の給与制度改革プラン」、「中央企業責任者の職務上の待遇・業務関連支出の合理的な確定及び厳格な規範化に関する意見」を審議。これは、長年にわたって進められてきた中央政府が管理する企業の上層部の給与調整における一つの大きな動きだ。改革でその利益に最も大きな影響が出るのは、金融分野の中央企業の主要責任者だとみられる。
人力資源・社会保障部(人的資源・社会保障省)が中心となり、財政部(財務省)などの部門・委員会が関わった、中央企業の主要責任者を対象とした給与調整プランの第一稿草稿がこのほど完成し、意見の募集を開始した。このプラン草案の主な提案内容は、中央企業や国有金融企業の主要責任者の給与を現在の30%前後に削減し、削減した後には年収の上限を60万元(約1000万円、1元は約16.9円)にするというものだ。このような規定に基づくと、平均給与が高い金融企業の上層部ほど、削減される金額が大きくなる。また約5年にわたってストップしていた金融関連の国有系企業における上層部・社員の株式購入奨励措置が、近く正式に試行事業を開始する見込みだ。
2つの新政策は、今後の金融機関および中央企業の給与改革の中核になるとみられる。
一部の中央企業の主要責任者の給与が削減後に低くなりすぎた場合は、企業の需要に基づいて適宜引き上げ調整を行うこともある。データによると、2011年の中央企業上層部の平均給与は72万元で、四大国有銀行の場合、13年の主要責任者の給与は100万元を超えるところがほとんどだった。人力資源・社会保障部が中心となり、多くの部門・委員会が参加する中央企業主要責任者の給与制度改革の調査研究活動が昨年上半期にスタートしており、調査研究の対象には、金融機関を含め、中央政府が管理するすべての企業が含まれている。今回うち出された給与制度改革は、さまざまな分野の中央企業の主要責任者の間にある格差を縮小し、金融と実業との給与水準を平らにならすことが狙いだ。