外国メディアの報道によると、オーストラリアでは野生カンガルーの頭数増加が、環境の持続可能な発展に影響を与えていることから、一部の土地所有者や生態学者から、カンガルーを食用にすることを検討すべきとの声が上がっている。中国新聞網が伝えた。
オーストラリア政府の2016年に統計では、カンガルーは同国全体で4500万頭おり、人口のほぼ2倍となっている。頭数の激増は、降雨量の増加による食物生産の増加と関係があると指摘される。
オーストラリアには厳格な人道的な動物屠殺政策があり、各州は各種の持続可能性に基づき、厳格な商業狩猟割当を定め、各種の数を抑制している。だが需要が小さく、利益も少ないため、大部分の省で割当の上限に達していない。
また、頭数抑制を目的とするカンガルー猟は大きな議論となっており、頭数抑制が環境保護に資することを明示するデータはないとの批判の声がある。
オーストラリア政府環境当局のウェブサイトによると、狩猟で殺された動物の毛皮は輸出製品となるが、肉は需要がないため廃棄されるのが普通だ。
カンガルーはオーストラリアのシンボルであり、現地の人は食用に批判的だ。
だが、オーストラリアを訪れる観光客は同国特有の肉を好むため、カンガルーはエミューやワニに続く、目新しい料理になりうるとの声もある。
カンガルー肉の食用を提案する人は、カンガルー肉は脂肪が少ないうえ、家畜よりメタン排出量が少ないため、健康的だと指摘する。
アデレード大学のDavid Paton教授は、カンガルーの頭数を抑制して、オーストラリアの他の地域の生態環境を保護するため、社会は『カンガルー間引き計画』を支持するべきだと指摘する。そうしなければ、生物の多様性が大きく損なわれるからだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年9月15日
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