中国のモバイル決済の海外進出が進んでいる。モバイル決済・生活サービスプラットフォームの世界最大手である、アント・フィナンシャル傘下の支付宝(アリペイ)がこのほど、カンボジア、ラオス、フィリピン、ミャンマーに正式に進出し、中国人観光客がそのサービスを利用できるようになった。シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナムでもすでに利用が可能で、ASEAN(東南アジア諸国連合)加盟国計8ヶ国で支付宝が利用できるようになった。人民日報海外版が報じた。
東南アジアは中国人観光客に人気の旅行先となっている。統計によると、昨年、カンボジア、ミャンマー、ラオス、フィリピンを訪問した中国人観光客は合わせて200万人を超えた。支付宝もこれらの国のショップや飲食店、娯楽施設、ホテルなど、利用する中国人観光客が多い場所をカバーしている。カンボジアの観光当局の報告によると、昨年、カンボジアを訪問した中国人観光客は前年比45%増の延べ100万人を突破し、中国人観光客はカンボジアにとって「お得意様」となっている。現在、プノンペン国際空港、シェムリアップ国際空港、シアヌークビル国際空港の飲食チェーン店、免税店などでも支付宝が利用できるようになっている。
フィリピンの観光当局の統計によると、昨年、中国人観光客は、2番目に多い同国の外国人観光客で、通年で延べ約96万8000人の中国人観光客が訪れた。フィリピンの複合型リゾートホテル「リゾート・ワールド・マニラ」では世界でも一早く支付宝が利用できるようになった。その他、ミャンマーのヤンゴンやラオスのヴィエンチャン、ルアンパバーンのメコン川沿岸のショップ、飲食店でも支付宝が利用できる。
支付宝の南アジア・東南アジア業務を担当する黄寅・総経理は、「中国人観光客に、よりスマート化されたライフスタイルを提供し、より便利な海外旅行を楽しんでもらいたい。今後、より多くの店と提携して、観光客に便利なサービスを提供すると同時に、各店にも売り上げアップにつなげてもらえれば」と述べている。
支付宝は現時点で、北米、欧州、日本、韓国、東南アジア、オーストラリア、ニュージーランド、中東など40ヶ国・地域の、飲食店、スーパー、百貨店、コンビニ、免税店、テーマパーク、空港などの数十万ヶ所で利用できるようになっている。うち29ヶ国は、還付された税金を支付宝を通して受け取ることができるようになっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年3月26日
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