香港肥満学会がこのほど実施した調査から、7割以上の香港市民は、WHO(世界保健機関)が肥満を病気であると認定している事実を知らず、さらに4割以上が「肥満は病気ではない」と認識していることが判明した。同学会は、肥満は「万病のもと」であるとし、「肥満」という名称を「肥満症」に改めることを提案、運動と食事のコントロールによって肥満を改善し、生活習慣を改めるよう提唱し、医療の面から肥満によって引き起こされる健康上のリスクを引き下げるよう訴えている。香港紙・星島日報が伝えた。
香港肥満学会は2018年、成人1008人を対象とした電話によるアンケート調査を実施した。これによると、回答者の70.9%が、「WHOが肥満を病気であると認定しているという事実を知らなかった」と答え、44.2%が、「肥満は病気ではないと認識している」とした。
また、調査によると、「これまでにダイエットを試みたことがある」と答えた人は41.5%に上り、このうち、「運動と食事を控えることでダイエットを試みた」は85.1%、「ダイエット薬を使用した」は6.1%だった。「自分の体重は軽い」と思っている人は、比較的男性が多く、女性は「自分の体重は思い」と自覚する傾向が高かった。
香港肥満学会の周振中・会長は、「肥満は『万病のもと』であり、心血管疾患、脂肪肝、胆のう疾患などさまざまな疾患と関係が深い」と指摘。学会は、「運動と食事のコントロールによって肥満を改善すると同時に、深夜の飲食や調味料の過度な使用などの生活習慣を改めること。また、ダイエット薬を使用する際には、副作用に注意して慎重に選ぶべきだ」と人々に提案している。
香港衛生署の統計データによると、2014年から2015年、肥満に属する香港市民の割合は、男性が36%、女性が24.4%だった。この割合は、2003年から2004年では、男性が21.1%と女性が20%にとどまった。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年3月1日