国家衛生健康委員会によると、中国の子どもは数10年前と比べて栄養不良率が下がる一方、過体重・肥満率が著しく増加している。新華社が伝えた。
中国疾病予防抑制センター栄養と健康研究所の丁鋼強所長によると、過体重や肥満は子どもの正常な成長と発育を脅かし、心理、行動、認知、知力に悪影響を及ぼし、子どもの高血圧、高血糖、高脂血症を招きすらする。子ども期の過体重や肥満が長く続いた場合、成人後に高血圧、糖尿病などの慢性疾患を患うリスクが高まる。
丁氏によると、2010~12年の中国住民栄養・健康状況検査を見ると、6~17歳の子どもの過体重率は9.6%、肥満率は6.4%で、両者を合わせると16%になる。子どもの過体重・肥満率には男子が女子を上回り、都市が農村を上回るという特徴がある。過体重・肥満率は過去数10年で著しく高まった。
国家体育総局科学健身・健康促進研究センターの張漓副主任は過体重・肥満対策について「現在、子どもの肥満の主な原因はカロリーの摂取過多、体を動かす活動の不足にある。こうした単純な肥満に対しては、科学的な運動に加えて合理的な飲食制限を重視すべきだ」と指摘。
「健康な体重をキープするうえで最も重要な考えは『病気になる前に治療する』ことだ。このうち重要な1つが、学校、保護者、生徒に対して包括的な科学普及教育を行い、過体重や肥満の害を認識させ、子どもの予防意識を高めることだ。子どもは定期的に身体測定を受けるべきだ。速やかに介入できるよう、身長・体重など発育指標を測定し、過体重や肥満の問題が生じていないか早めに見つけ、科学的に判断するべきだ」とする。
すでに過体重や肥満の子どもについて、丁氏は食事や運動を進んで科学的に整えるほか、子どもは特殊な生理段階にあるため、断食・半断食療法で体重をコントロール・抑制したり、ダイエット薬品を盲目的に服用したりしてはならないとする。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年10月1日
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