中国10都市の2月中古住宅取引量が歴史的低水準に

人民網日本語版 2019年03月05日14:32

上海易居房地産研究院が4日に発表した「10都市中古不動産市場報告」によると、2019年2月には、モニタリング対象となった10都市の中古不動産取引量が2万9千戸に達し、前月比40.9%減少し、前年同期比では7.1%減少した。前月比減少の主な理由は春節(旧正月、今年は2月5日)があったからだが、前年同期比の減少幅は2月より0.7ポイント拡大しており、ここから19年の1月、2月には10都市の中古市場が引き続き低迷状態にあったことがわかる。中国新聞社が伝えた。

同研究院の姚方研究員は、「例年の2月の取引戸数に比べ、19年2月の10都市の市場取引は歴史的な低水準だった。3月は伝統的に不動産市場の繁忙期であることを考えると、10都市の中古取引は2月より増加すると予想される。だが不動産市場の調整コントロールが緩和されないという状況の中、3月の中古取引量の前年同期比増加幅には限界があるだろう」との見方を示す。

同報告は2月の取引データだけでなく、1都市の過去6ヶ月間の月平均取引量を12年以降の月平均取引量と比較した偏差などの要因を参考にし、取引量のオン・バランス・ボリューム(出来高累積指標、OBV)の手法を取り入れ、単月の取引の異常な変動をできるだけ少なくした。この指標に基づくと、厦門(アモイ)が43%と最高で他都市を大きく上回り、低かったのは青島と深センで平均してマイナス35%になった。

同報告によると、2月の厦門の中古取引量は1746戸で、前月比44.9%減少し、前年同期比225.7%増加した。調整コントロールが強化され、17年下半期および18年上半期の中古取引量は特に低迷した。これまで厦門の中古価格指数は前年同期比で11ヶ月連続減少している。姚研究員は、「現在、一部の値を下げている物件が一部の購入希望者の期待する価格に達したことで、購入ニーズが顕在化し始めている。厦門の中古市場が底を打ったかどうかは、今後の取引量をしばらく観察する必要がある」と述べる。

2月の青島の中古取引量は1783戸で、前月比42.9%減少し、前年同期比60.0%減少した。深セン市は2209戸で前月比50.8%減少し、前年同期比35.9%減少した。姚研究員は、「購入制限や『不動産は名義変更の前に銀行ローンを完済していなければならない』などの規定が、青島の中古市場に目に見えて影響した。深センは重点調整コントロールが実施された一線都市で、18年8月以降、中古市場が低迷し続け、量も価格も落ち込んだ。今年2月に粤港澳大湾区(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、澳門<マカオ>両特別行政区によって構成される都市圏)の発展計画綱要が打ち出され、深センの不動産市場は長期的な好況が期待されるようになったが、調整コントロール政策が緩和されなければ、市場が大幅に回復好転する可能性は高くない」と指摘する。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年3月5日

  

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