「空中120」による救援活動の様子(撮影・李沙楠)。 |
6日午後2時2分、救急患者を乗せた救援ヘリが浙江省湖州から上海に向かって離陸した。中国新聞網が伝えた。
5日午前9時ごろ、楊睿くん(3)が、建物の9階から誤って転落。頬の右半分が腫れあがり、両耳から出血が見られ、一刻を争う状況だった。楊くんに応急手当を施すと同時に、手術が必要となった場合、幼児であることから精密さが非常に求められるため、特殊な手術器材や材料が必要と判断された。そこで湖州市中心病院は上海市第九人民病院に緊急連絡を取り、楊くんに対する応急処置の引継ぎを依頼した。
楊くんは、頭部のあちこちを骨折していたため、転院途中で二次傷害に見舞われることを防ぐため、多方面と連絡を取り相談した結果、市中心病院は、スピードと搬送の安定性が確保できる空中救援システムを始動することを決定した。
ヘリの轟音と共に、医療救援ヘリがゆっくりと市センター病院の駐車場に降下した。ヘリの扉が開くと、地上にいた医療スタッフが速やかに楊くんをヘリコプターに運び込んだ。
担当者は、「今回の『空中120』の発動によって、湖州と上海を結ぶ救援ヘリ搬送の時代がスタートした。この空中の生命グリーンルートによって、患者は、死と隣り合わせの一刻を争う貴重な時間を勝ち取ることができ、治療成功のチャンスがぐんと増えるだろう」とコメントした。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年3月8日