尖塔の焼失がフランス人に意味することとは? ノートルダム大聖堂大火災 (2)

人民網日本語版 2019年04月16日16:34

不測の事態による出火か 消防隊員1人が重傷

英紙ガーディアンの報道によると、4時間以上に及んだ消火活動の後、行われた初期調査において、検察庁担当者は、その出火原因は不測の事態が発生したことによるものとの認識を示している。また消防当局は、「2つの塔は幸いにも難を逃れたが、消防隊員1人が重傷を負った」としている。消火活動中、多くの市民が大聖堂のためにひざまずき、祈りを捧げていた。現在、大聖堂には今も多くの芸術品が残されており、人々からも心配する声があがっている。

仏大統領がノートルダム大聖堂再建に向けた国際的な募金活動立ち上げへ

マクロン大統領は、火災発生当日、反政府抗議デモ「黄色いベスト」運動に関する全国演説の予定を急きょキャンセルし、火災現場に駆け付けた。大統領は、「最悪の事態はかろうじて免れたが、闘いはまだ終わっていない。フランス国民は、一致団結してノートルダム大聖堂を再建する。また、国際的な募金活動も立ち上げていく」と述べた。

火災現場の様子(BBC報道のキャプチャ画面)。

ノートルダム寺院はオールド・パリの象徴

セーヌ川に浮かぶシテ島にそびえたつノートルダム寺院は、850年の歴史を誇り、1163年に着工し、1345年に完成。ユネスコ(国連教育科学文化機関)世界文化遺産に登録されている。大聖堂の高さは130メートル以上で、ヨーロッパ史上初の完全なゴシック建築として画期的な意義があり、悠久の歴史を誇るパリを最も象徴する古代建築と言える。

フランスの大作家ヴィクトル・ユーゴーが著した「ノートルダム・ド・パリ」は、フランス文学史におけるロマン主義の傑作で、これまで何度も映画やミュージカルにリメイクされ、世界中に広く影響を与えている。

火災現場の様子(BBC報道のキャプチャ画面)。

だが、その歴史ゆえ修復作業が急務となっており、フランス政府からの資金援助のほか、ノートルダム大聖堂は海外からの資金援助を求め、昨年、社会からの寄付募集をスタートしていた。

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