警察官が火災現場で「お姫様だっこ」をして老人を救出する様子を捉えた写真が、SNS上で話題の的となっている。広西チワン族自治区梧州市警察当局は3日、写真に写っている警察官が、大塘派出所に勤務する「95後(1995年から1999年生まれ)の陳遠鵬・警官であることを明らかにした。中国新聞網が報じた。
梧州警察当局によると、2日未明、同市長洲区西環路にある民家の地下室で火災が発生した。通報を受けた大塘派出所は、直ちに警察官を現場に向かわせた。現地の消防隊員も現場に駆け付け、警察官と協力して市民の救助活動を進めていった。彼らが5階を捜索した際、室内に体の不自由な老女が煙とすすに巻かれ、意識を失いかけているのを発見した。消防隊員はただちにその老女を抱いて階下に降りた。
警察官の陳遠鵬さんは、煙がもうもうと立ち込める中、2階に駆け上がり、消防隊員からすすで身体が黒くなった老女を抱き取ると、老女を抱きかかえたまま速やかに建物の外まで移動し、火元から遠く離れたスペースまで運んだ。ぼんやりとしていた老女もだんだんと意識をとりもどしたという。
警察当局によると、火災でショック状態となった上、重いリュウマチを患っていた老女は、救出された時、自力で歩くことができなかったという。その上、煙や埃を大量に吸い込んでおり、高齢だったため、急いで検査・応急措置を受ける必要があった。だが、120番救急車はまだ到着していなかったことから、警察官はパトカーで老女を病院に搬送することに。しかし、火災現場付近の道路は渋滞が生じており、パトカーは火災現場から100メートルあまり離れた場所に停められていた。老女を一刻も早く病院に送り届けるため、陳警官はやおら老女を抱きかかえ、火災が起きた民家からパトカーが停められている場所まで全力で疾走したという。そしてパトカーに老女を乗せると、今度はパトカーを病院まで飛ばした。病院の玄関に到着すると、陳警官は再び老女を抱いて医務室まで走った。このような迅速な搬送が功を奏し、老女は幸いにも命に別状は見られないと診断されたという。
警察によると、陳遠鵬・警官は1995年生まれ、2017年に広西警察学院を卒業し、梧州公安部隊の入隊試験に合格、大塘派出所に配属されたという。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年7月6日
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