衛星「高分5号」、世界初の高分解能煙霧質分布図を作製

人民網日本語版 2019年04月17日13:05

中国科学院空天信息研究院への16日の取材によると、同研究院はこのほど高分解能地球観測システム衛星「高分5号」に搭載された多角度偏光検出器(DPC)により、世界初となる3.3キロメートル空間スケールの煙霧質光学的厚さ(AODf)分布図を作製した。これは空間分解能が世界最高のAODfリモートセンシング観測データ集で、大気中の主要汚染成分(PM2.5)などの空間情報の取得に重要な基礎的製品を提供する。科技日報が伝えた。

同研究院国家環境保護衛星リモートセンシング重点実験室の李正強副室長によると、DPCは世界の大気汚染状況のスピーディーな観測に空間リモートセンシング観測データを提供することができ、得られた煙霧質データはPM2.5の分布・出処・成分・伝送情報などの観測に用いることができる。世界的に見ると、DPCによるAODf高水準エリアは、世界の大気汚染重点エリアの空間的分布と一致する。低水準なのは、北米、欧州、豪州など大気がきれいな地域が中心となっている。

比較的長いスパン(2011−18年)にわたる世界重点地域のAODfを比較対照すると、中国東部地域の汚染の程度が2011年のピークと比べ大幅に改善されていることが分かる。特に東南沿海地域での低下が顕著だ。しかし一方で、中国北方地域の煙霧質の濃度が依然として高く、さらなる抑制・改善が待たれる。それと比べると、世界のもう一つの重点汚染地域であるインドは、汚染拡大の顕著な流れを呈している。工業・農業排水の拡大といった人為的な活動の激化を反映している。

また検証結果によると、衛星リモートセンシングのAODfとPM2.5の濃度には高い相関性がある。偏光検出器がPM2.5の定量的推定で高い潜在力を持つことが分かる。(編集YF)

「人民網日本語版」2019年4月17日

  

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