大型一般向け公益科学普及活動である今年の全国科学普及日の北京メイン会場イベントは、中国科技館と北京科学センターで開催される。データによると、昨年の科学素養を身につけた中国人の比率は8.47%に達した。2005年のわずか1.6%と比べると実に5.3倍の成長となっており、これはどのように実現されたのだろうか?科学普及日の初日、イベントの現場を取材し、その答えに迫った。工人日報が伝えた。
鄭州捷安高科公司の従業員である馬国偉さんは取材に対し、「当社のこのドライブシミュレーターは太谷西から太原南までの多くの地形を通過する」と話した。中国科技館1階の展示ホールに設置されたフルスケール復元の復興号操縦室の前には見学者による長蛇の列ができていた。このドライブシミュレーターは実際の高速鉄道と同じサイズで、材質まで同じものが使用されている。
インタラクティブな体験というスタイルで、来場者は科学を身近に感じることができる。ゴミ分別展示ディスプレイ前で、来場者が画面上の各種日用品をタップすると、それがどのゴミに属するかが自動的に表示される。中国薬学会の展示ブースでは、職員が合理的なホルモンの点滴・使用方法、糖尿病の薬使用の知識を紹介していた。来場者は風邪で高熱を発した際に、必ずしも抗生物質の点滴を受けることが正しい選択とは限らないことを学んだりした。
科学普及活動は中国人の科学素養向上に目立った効果を発揮している。科学普及日の展示館のディスプレイに表示されたデータによると、昨年の科学素養を身につけた中国人の比率は8.47%に達し、北京市と上海市では20%を超えた。一方で2005年の「全民科学素養行動計画(2006−10−20)」発表前のこの割合はわずか1.6%となっている。
中国科学技術協会は2004年より全国科学普及日のイベントをすでに15年間連続で開催している。中国各地の各当局は全国科学普及日の期間中、重点科学普及活動を約8万回実施し、その来場者数は延べ15億人以上に達している。
各種新メディア・ツールも、科学普及に従事する人々の科学技術伝播ツールとして用いられている。2017年には2065の科学普及類微博(ウェイボー)が各種記事を66万4500編投稿し、閲覧数が44億900万回に達した。5488の科学普及類微信(WeChat)公式アカウントが各種記事を87万4900編投稿し、閲覧数が6億9400万回に達した。各種短編動画サイトでも多くの科学普及動画がアップされており、こうした科学普及ツールは好評を博している。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年9月20日