阿里巴巴(アリババ)傘下のO2O関連企業・現地生活サービス公司のパブリック・アフェアーズ専門家・羅南氏は、全国的に見ると、「今年の国慶節の連休期間中、デリバリーの利用が非常に活発で、ほとんどの都市で、利用数の前年同期比増加幅が二桁台に達した。人気観光地でデリバリーを利用するというのも、今年の連休期間中の新たなトレンドとなった。10月1日から3日にかけての3日間、上海の徐家匯では1万人以上が生煎包を、杭州の断橋周辺では3000人以上が片児川を、西安の大雁塔付近では5000人以上が肉夾饃(中国式ハンバーガー)を注文した」と紹介する。
ホテルから医薬・健康関連のデリバリー注文が人気に 前年同期比6倍増
例年と違い、杭州のホテルから利用されたデリバリーを見ると、料理以外の商品の注文数が増加したことは注目に値する。なかでも医薬・健康関連の注文数が前年同期比665%増と、中国全土で8位だった。
陝西省咸陽市から、雷峰塔を見に来ていた男性・馬さんは、「杭州に来て1日目にお腹を壊した。夜中で、しかも知らない街なので薬局がどこにあるかも分からず、デリバリーサービスで下痢止めを届けてもらい、この苦痛から解放された」と話した。
このほかにもホテルからの注文で、コンビニやスーパー関連の商品の注文数が46%、花・植木関連が185%、生鮮食品関連が90%、果物関連が47%増加した。
観光地でご当地グルメのデリバリー注文がトレンドに
中国中央テレビ(CCTV)の経済関連ニュースの動画
今年の国慶節の連休期間中、中国各地の人気観光スポットでは、ご当地グルメを食べながら、観光する観光客の姿が多く見られた。そして、観光客で混雑する観光地で忙しく走り回るデリバリー配達員の姿も数多く見られた。
北京のご当地グルメで有名なのは何といってもレストランチェーンの「護国寺小吃」だ。デリバリー配達員をしている王朋さんはこのレストランの所在地エリアを担当しており、取材に対して、「今年の国慶節の連休期間中、ご当地グルメの注文数が急増した。昨年の国慶節連休期間中の注文数に比べて1日に十数件ほど多かった。また今年は、観光客がホテルから注文することが多くなった。レストランの護国寺小吃や鴨王、京味齋などの注文数が多かった。北京ダックの注文数は1日当たり10件から20件に達した」とし、「普段配達しているのは、シンプル食がメインで、配達先のほとんどがオフィスビル。でも、国慶節の連休期間中は、ほとんどが観光スポットや公園、ホテルだった」と説明する。
観光客の女性・呉さんは、「レストランに行くと、混んでいるし、長い時間列に並ばなければならない。でも、ホテルまで届けてもらうと、時間の節約になる」と話す。
北京護国寺小吃(二七劇場店)の李◆店長(◆は日へんに軍)によると、「国慶節の連休期間中、デリバリーによる注文が全体の3分の1を占めた。仕込みをする時は、軽食を普段より2倍多く準備しておいた」と説明する。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年10月8 日