中国の次世代「人工太陽」、来年にも稼働開始へ

人民網日本語版 2019年11月27日14:44

中国の次世代トカマク装置「中国サーキュレーター2号M」の建設が現在順調に進んでおり、2020年に稼働開始し関連する科学実験を展開する予定だ。26日に四川省楽山市で開催中の、第1回中国磁場閉じ込め核融合エネルギー会議で明らかになった。新華社が伝えた。

核融合によりエネルギーを生成する原理は、太陽の発光・発熱と似ている。そのため地球上でクリーンエネルギーの生成を目的とする制御核融合研究装置は、「人工太陽」とも呼ばれる。

「中国サーキュレーター2号M」は中国の次世代トカマク装置で、四川省成都市に位置し、中核集団核工業西南物理研究院が建設を担当。これは融合炉中核技術の研究を展開する重要なプラットフォームだ。

同装置は水素や重水素を「燃料」とし、これを装置に注入し炉心に近いレベルのプラズマを生成することで核融合の反応を想定する。今年6月にメインコイルシステムが引き渡されたことで、全面的なプロジェクト建設の幕が開かれた。

中核集団核工業西南物理研究院の段旭如院長は「プロジェクト建設は現在順調に進んでおり、2020年には稼働開始し関連する科学実験が行われる見通しだ」と述べた。

国内の同類装置と比べると、「中国サーキュレーター2号M」はより先進的な構造と制御方法を採用しており、プラズマの温度が摂氏2億度以上に達する見通しだ。同装置は中国が参加する国際熱核融合実験炉(ITER)の関連実験・運営に参加し、将来融合炉の独自設計・建設に向け重要な技術的サポートを提供する。(編集YF)

「人民網日本語版」2019年11月27日

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