第3世代半導体、1兆元規模の市場を形成へ

人民網日本語版 2019年10月25日12:59

第3回中欧第3世代半導体サミットフォーラムがこのほど深セン市で開催された。出席した専門家・学者は、「第3世代半導体は高い将来性、変革をもたらす大きな力を持っている。半導体及び川下の電力・電子や通信などの業界の新たな変革の突破口になる」とした。経済日報が伝えた。

米国やEUなどは2018年に引き続き第3世代半導体の研究開発サポートを強化し、世界的なメーカーが積極的で実務的にこれを推進した。商用化された炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)の電力・電子部品の新製品が登場した。その性能は日増しに向上し、次第に普及している。半導体業界全体のマクロ政策のメリット、資本市場からの注目、地方の積極的な推進、企業の幅広い参入といった積極的な要素があり、中国内の第3世代半導体産業が安定的に発展している。しかし材料の指標、部品の性能などの面では、海外の先進的な水準との間にまだ一定の開きがあり、国産化の切実な需要がある。

深セン市科学技術協会党組書記の林祥氏は、「モジュールの安全性、中国経済の発展情勢のいずれを見ても、第3世代半導体には大きな発展の余地と高い将来性があり、1兆元規模の潜在的な市場を生んでいる。第3世代半導体は世界半導体産業の技術革新、産業発展の注目点だ。情報、エネルギー、交通モジュールなどの戦略的新興産業の発展に重要な下支えを提供している。ここ数年、材料、部品、工法、応用など一連の技術革新と進展により、第3世代半導体は研究開発から産業に至る転換点を迎えた」と判断した。

国家新エネ車技術革新センター車用半導体事業責任者の文宇氏は、「電気を使う場所であれば半導体を使う。新エネ車発展は中国の自動車産業モデルチェンジで避けては通れない道であり、同時に自動車の新たな産業生態チェーンを構築する。車用半導体は将来的に、世界の半導体市場の最大の駆動力になる。技術発展に伴い、炭化ケイ素の新エネ車応用の将来性が技術の発展に従い大きく高まるだろう」と指摘した。

「炭化ケイ素の各種特性はケイ素を上回り、部品を作るならば高頻度・高効率・高温のメリットがある。将来的に白物家電、鉄道交通、医療設備などで広く活用される」。深セン基本半導体有限公司の和巍巍社長によると、昨年の炭化ケイ素出力部品の市場規模は5億ドルで、今後の市場規模の複合年間成長率は30%以上にのぼる。国内の炭化ケイ素発展の現状を見ると、第3世代半導体材料は世界の最先端に追従しており、基板及びエピタキシャル・ウェーハの産業化を提供できる。自動車応用分野の設計・製造で、中国と世界先進水準の間にはまだ一定の開きがある。いくつかの大学が部品の試作品を製造し、3、4社がダイオードを量産できる。しかしSiC-MOSFETを量産できるのは現在、同社のみとなっている。同社は炭化ケイ素による中国の「チップ」の誕生を期待しているという。(編集YF)

「人民網日本語版」2019年10月25日

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