中国のガス埋蔵型ガス貯蔵庫、5つの世界一を実現

「断裂システムが最も複雑で、埋蔵箇所が最も深く、地層の温度が最も高く、ガス注入圧力が最も高く、地層圧力係数が最も低い」。中国科学院と中国工程院の院士を含む12人でつくる専門家チームは15日に北京市で、中国石油天然ガス集団（中国石油）の「複雑地質条件下のガス埋蔵型ガス貯蔵庫建設技術」をこのように高く評価した。専門家チームは、この5つの世界一を含むこの革新的な成果が、全体的に見て国際的な先進水準に達していることを確認した。科技日報が伝えた。

専門家チームのメンバー、中国科学院院士の賈承造氏は、「中国の天然ガス生産・輸送・貯蔵・販売の全産業チェーンにおいて、貯蔵は弱い部分だった。これは主に中国のガス貯蔵庫建設の独特な複雑性によるものだ。中国の枯渇ガス貯蔵地質条件は複雑で、複雑な断層地塊ガス貯蔵が主体となっている。構造は壊れやすく、貯蔵層の浸透率が低く、不均一性が強く、流体が複雑で、埋蔵箇所が深く、ガス貯蔵庫の建設の大きな課題となっていた」と述べた。

この課題に対し、中国石油探査開発研究院を主体とする科学研究チームは20年近くの研究開発を経て、複雑地質体動的密封理論を打ち立て、複雑断層地塊におけるガス貯蔵庫建設を実現した。複雑な地質条件下のガス埋蔵型ガス貯蔵庫の容量使用理論及び最適化設計方法を打ち立て、ガス貯蔵空間の効率的な使用の難題を解消するとともに、ガス貯蔵庫の容量の利用率を高めた。複雑な地質条件下のガス貯蔵庫建設のキーテクノロジーを革新し、大きな力が交錯し加わる激しい変化条件下におけるセメントループの長期密封、高圧力差井掘削漏洩対策と高圧大流量注入・採掘におけるカギとなる装備品の開発の難題を解消した。複雑な地質条件下のガス貯蔵庫の長期運営のリスク早期警戒と管理・制御技術を革新し、地質体・井・地面の三位一体のリスク管理体制を形成した。ガス貯蔵庫の注入・貯蔵・採掘を実現し、現在も無事故を維持している。（編集YF）

「人民網日本語版」2019年12月16日