スパコン「天河」、新型肺炎の検査をサポート

人民網日本語版 2020年03月03日10:51

天津医科大学腫瘍病院副院長の徐波教授は、「新型コロナウイルスによる肺炎の診断の確かな基準は、PCR検査の結果のみだ。しかしPCR検査にも一定の偽陰性がある。一方で、天河プラットフォームのAI+CTシステムにより新型肺炎を判断する場合、その精度は83%にのぼり、10秒で新型肺炎のCT画像分析を完了できる。そのためこのシステムにより現場の医師は速やかかつ正確に結果を得ることができ、診断能力を高めることができる」と述べた。この「新型肺炎CT画像総合分析AI補助システム」は、このほど天津でリリースされた。科技日報が伝えた。

徐氏は中国抗がん協会腫瘍人工知能(AI)専業委員会主任委員で、責任者として研究チームを発足した。国家スパコン天津センター及び国内の複数の医療機関と協力し、同システムを共同構築した。

同システムは「天河AI革新一体化プラットフォーム」を利用し、CT画像をベースとしている。これには画像分析サブシステムとAI分析サブシステムが含まれる。前者は肺硬化、磨りガラス、敷石状などの典型的な特徴に基づき肺炎画像分析の結論を導き出す。後者は一般的なウイルス性肺炎と新型肺炎の区別に用いられ、各種肺炎のスクリーニング能力を高める。研究チームは新型肺炎感染者400人余りと、典型的なウイルス性肺炎のCT画像を集めた。持続的な研究開発と試験により、同システムによる試験の全体的な精度が83%以上にのぼることが証明された。CT画像に基づく新型肺炎の特徴の検査を大まかに実現した。革新的な成果及び補助的手段として、現在の新型肺炎の全面的検査や分析を効果的に補助する。

徐氏は「天河プラットフォームのAI+CTシステムには2つのレベルの判断がある。1つ目はウイルス性肺炎に関する判断の精度で、2つ目は一般的なウイルス性肺炎であるか新型肺炎であるかの判断支援だ。この過程は新型肺炎対策において非常に重要だ」と説明した。現在のシステムの精度は把握済みのデータを基礎とする信頼性によって成り立っている。今後は研究開発とデータの更新により、プラットフォームの能力と実用性を絶えず改善する。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年3月3日

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